小田原・箱根地域を中心に作られてきた「箱根小田原からくり細工」が2026年10月22日、経済産業大臣から伝統的工芸品として新たに指定を受けた。国の認定が得られたことで今後、後継者育成や需要開拓に対する補助金などの公的支援が見込まれ、関係者らは産地としての振興に期待を寄せている。
小田原・箱根地域での伝統工芸品指定は「箱根寄木細工」「小田原漆器」に続く3品目。伝統的工芸品産業の振興に関する法律(伝産法)に基づき、製造過程が手工業的、伝統的な原材料の使用など、一定要件を満たす工芸品が選定される。
伝統つなぐ
スライド式の仕掛けなどを組み合わせた指物細工として江戸末期に考案された「秘密箱」を源流とするからくり細工。現在は職人の自由な発想が盛り込まれた「からくり箱」へと発展し、海外での評価も高い。一方で、からくり箱や秘密箱を創作する従事者は小田原市や箱根町、南足柄市などで約30人ほどで、担い手確保といった課題もある。
指定申請を行った秘密箱・からくり箱連絡会が認定に向けて動き出したのは2年前。数少ない資料などを頼りに指定獲得までこぎつけた岩原宏志会長(53)は「これまではものづくりに注力しがちな産業だったが、先人の技術や歴史を掘り起こし、形にできて良かった。指定を機に認知度向上を図り、伝統技術の後継者育成につなげたい」と抱負を語る。
2026年11月7日(土)から9日(月)までパシフィコ横浜で開かれる「KOUGEI EXPO in KANAGAWA」では、からくり箱を開ける体験ができるコーナーが設けられる。












