今年、発足から70年の節目を迎える県内有数の古参合唱グループ「三崎合唱会」。６月23日（土）に、会の“古希”を祝う記念コンサートが三浦市民ホール（うらり２階）で開かれる。
　三崎合唱会は１９４６年、城山町の故・神田春さんが自宅で、知人らと賛美歌や短い合唱曲を歌い始めたことが前身となり、48年に正式発足。以降、三浦市内随一のアマチュア混声合唱団として活動し、現在は30〜80代の愛好家およそ20人が所属する。

温かなハーモニー魅力

　本番を目前に控えた今月16日、最終練習に余念のないメンバーたちと、半世紀にわたって同会で指揮を務める山田茂雄さんの姿があった＝写真。「しっかり伸ばして」「だんだんクレッシェンドに」――。楽曲の世界観を表現しようと指導にも自然と熱が入る。
　小網代出身の山田さん。県立横須賀高校音楽部で合唱と出会ってから音楽の道を志し、音楽科の教員を経験。校歌の作詞作曲を手掛けたほか、横須賀市内の合唱団を束ねる協議会会長を歴任するなど、横須賀三浦地域の合唱の振興に携わる。
　20代から約50年間タクトを振り続け、自身の音楽人生の根幹をなしている三崎合唱会の節目に感慨もひとしお。「会員の高齢化は進んでいるが、温かい歌声と人柄が魅力」と胸を張る。
珠玉の名曲を披露
　当日は「合唱賛歌」「知床旅情」をはじめ、「浜辺の歌」「故郷」「ＹＥＬＬ」など愛唱歌やポップスを織り交ぜて披露。曲目数は20を越え、女声合唱では「瀬戸の花嫁」「夜明けのスキャット」「愛燦燦」、友情出演する男声合唱「三浦グリー」も「いざや我らの」「自由の歌」など、息のあったハーモニーで観客を魅了する。
　同会メンバーの笹谷月慧さんは「幅広い年代の歌声を聞いて楽しんでもらい、いつでも仲間に入ってもらえたら」と呼びかけている。
　午後１時30分開場、２時開演。入場無料。詳細は同会の笹谷さん【電話】０４６・８８８・２４１３