川崎市の将来人口推計によると、多摩区は市内で最も早い2020年に人口のピークを迎えるそうです。同年の65歳以上の割合は20・8%と想定され、超高齢社会の基準となる21%超えも目前です。独居高齢者の増加や核家族化など暮らしの形が変わる中で、区内でも世代を超えた取り組みが進んでいます。
多世代つながり愛プロジェクト
世代間の絆を深めようと、中野島地区で2016年春から続く「中野島多世代つながり愛プロジェクト」。身近なあいさつ運動や居場所づくりなどを通じて、老若男女が助け合う仕組みづくりを目指しています。
多世代交流としては「中野島ファミリーカフェ」や「上布田カフェ」を公民館や介護施設で開催。10月からは新たな集いの場として「ひょっこりガーデン」が始まります。ノルディックウォーキングを通した見守り活動にも取り組んでいます。
これまでは国の助成の下、専門機関の運営で進められてきたましたが、10月からは区と住民主導の新体制に。子育て世代の協力も増える中で、同プロジェクト協議会の田村弘志会長は「新しいメンバーを加えて継続的にやっていく」と期待をふくらませます。
ふくし寄合処たま
年齢を問わず誰でも気軽に話せる場として、多摩区社会福祉協議会が2年ほど前から取り組む「ふくし寄合処たま」。区内4カ所(登戸、長尾、中野島、南菅)の老人いこいの家で、月1回ずつ開催しています。参加者からは「毎月皆さんに会えるのが楽しみ」「ここで友達ができた」との声も。担当者は「現状は高齢の参加者がほとんど。子育て相談など、自由に利用してもらえたら」と話しています。
問い合わせは「つながり愛プロジェクト」044-935-3285、「寄合処たま」044-935-5500へ。