藤が丘在住のフラワーデザイナー、星野久美さんの考案した「着物ドールリウム」がフランスで日本文化を紹介するイベントで展示され、評判を呼んだ。星野さんは「訪日外国人や日本の方々にも改めて伝統文化の素晴らしさを伝えられるよう、横浜から発信していきたい」と話している。
「着物ドールリウム」とは?
着物ドールリウムは和紙や折り紙で作った「着物ドール」と、草花を小瓶にオイルとともに詰める「ハーバリウム」を組み合わせたオブジェ。フラワーデザイナーとして海外でも活躍する星野さんは展示で花と着物をアレンジする機会も多く、「もっと和紙や着物の良さを知ってもらいたい」と2年ほど前に考案。SNSで普及をPRすると「習いたい」という人が全国から集まり、今では約200人の認定講師がいる。
今回展示されたイベントは、3月1日までフランスの都市、トゥールで行われた「ジャパン トゥールフェスティバル2020」。展示のきっかけもSNSで、講師の投稿をみた関係者がフランスの主催者に推薦し、実現した。
フランスの展示会で高評価
現地には星野さん一人が招かれ、講師の作品約500点を持参して参加。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、イベント最終日に入場制限が行われるなど影響もあったが、展示販売ブースには常に人だかりができ、和紙と折り紙でつくるミニ着物のワークショップには3日間で約100人の参加があったという。
展示した着物ドールリウムは、小さいながらも本物の加賀友禅や西陣織、伊勢和紙に真珠など、全国の講師がそれぞれの地域の伝統和紙や工芸品を絡めて作った力作ぞろい。星野さんは「各地の様々な伝統文化を伝えるため、この『ご当地着物ドールリウム』をより広げていけたら」と話す。今後は東京五輪・パラリンピックや訪日外国人観光客へのPRや「地元の横浜でもぜひ展示、発信する機会をもちたい」と星野さん。作品は4月中旬ごろまで藤が丘のアトリエで展示中。観覧希望は【電話】045・515・6075へ。