12年に1度の子年だけ拝むことができる秘仏「観音菩薩」が、区内をはじめ横浜・川崎・町田にまたがる旧小机領三十三所子歳観音霊場の33寺院で、5月6日(水)まで一斉開帳されている。
旧小机領三十三所子歳観音霊場とは
33霊場を定めて巡礼する習わしは平安時代からあるもので、観音菩薩が33の姿に変わり人々を苦悩から救ういわれに端を発する。旧小机領三十三所子歳観音霊場が誕生したのは江戸期の徳川吉宗公の時代で、滝野愛勝という熱心な観音信仰者が霊場の創設を念願し法昌寺=青葉区=に提案したのを機に、泉谷寺=港北区=の協力を得て実現した。2寺の和尚らが実際に旧小机領内の寺院をめぐって霊場を選定し、幕府の許しにより1732(享保17)年の子年に観音霊場を開いた。
神奈川区内5か所
神奈川区内では菅田の最勝寺(3番)と専称寺(4番)、高島台の本覺寺(7番)、幸ヶ谷の宗興寺(8番)、神奈川本町の慶運寺(9番)が霊場になっている。開帳に合わせて朱印などが用意され、すべての霊場をまわる満願を目指す巡拝者も多いという。各霊場には番号が振られているが、順番に巡る必要はない。
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