川崎市麻生区内の若手農家集団「畑から、台所へ。」が活動周知のために動画制作を開始。これまでにない見せ方で、川崎市の都市農業を盛り上げる。
同団体は、区内生産者が共同で経営する直売会「柿生野菜生産者直売所」の一員で、若手同士で新しい活動を始めたいと2018年に結成。「いのうえのうえん」の井上広基さん(37)や、「市川進養鶏場」の市川雅貴さん(30)など、区内農家の2代目、3代目がメンバーだ。同世代の消費者をターゲットに、陳列や衣装を工夫し「しんゆりフェスティバル・マルシェ」や、生活雑貨店へ出店している。
農家を動画でブランディング
活動を続ける中で、普段から交流のある映像クリエイターの末吉理さんや情報サイト「ロコッチ」メンバーと、「農家をブランディングする何か新しいことができないか」と動画制作案が持ちあがった。企画は今年度の川崎市の農商工等連携モデルとして採択され、今年度中に15本以上を公開するという。
たき火を囲む座談会
8月26日には、五力田のビニールハウスでたき火を囲んでの座談会が撮影された。リラックスした雰囲気で話せることや、視聴者にアウトドアの雰囲気を楽しんでもらいたいと企画。
出演は井上さん、市川さん、「ロコッチ」の田中みずきさん(36)。対談相手として、万福寺のパン店「ニチニチ」のシェフ川島善行さん(38)も参加した。同店では井上さんの野菜や、市川さんの卵を使用。川島さんからは、地元野菜を使用するまでの経緯や、味を生かすために調理方法を試行錯誤したという「たまごサンド」の秘話などが話された。
後半には、持ち寄った野菜や卵、パンなどの食材を使い、たき火で調理。食事しながら今後の夢を語り合った。
動画は9月中旬から動画投稿サイト「YouTube」で公開予定。井上さんは「チームで衣装やロケーションにもこだわって撮影している。動画をきっかけに、川崎の野菜や活動を知ってほしい」と話している。