八王子市内では桜が咲き誇り春本番を迎えた。千人町の宗格院(浦野信幸住職)には、桜の後に見頃となる牡丹の手入れに勤しむ地域の人がいる。長房町在住の板倉正弘さん(74)がその人。板倉さんは、10数年前、同院の浦野住職に牡丹の植栽を提案し、以来毎年牡丹を育てている。
現在120株。1株ずつ品種名カードが添えられている。「色んな名前があるでしょ。島錦や鎌田錦、『錦』が付く品種は格が上。花がきれいで色の出方がほかの品種とは違うんです」と、説明する。肥料まきやひこばえ(若芽)取りなど、秋頃から定期的に訪れて手入れする。
もともと自邸の庭にあった牡丹を咲かせようと、30代から趣味で始めた。頻繁に牡丹園を訪れ、職員に話を聞き研究してきた。「訪れる人が喜んでくれて、こんなに嬉しいことはない」と板倉さん。牡丹は4月中旬には見頃を迎えるそう。