毎年8月16日に行われる夏の風物詩、箱根の「大文字焼き」。今年の開催について箱根強羅観光協会はこのほど、新型コロナ感染症拡大防止の観点から昨年に引き続き規模を縮小して開催すると、発表した。
当日は、大雄山最乗寺による大法要と大文字の点火、打ち上げ花火が行われる。演芸ステージなどの各種イベントは中止、大型駐車場は閉鎖される。箱根強羅観光協会の担当者は「今年は開催100年という節目の年ですが、現況を考慮し決定に至りました。ご理解ください」と話した。
同観光協会によると、大文字焼きは1921年から始まったという。小田原電気鉄道(株)が中心となり別荘所有の財界人や宮城野の有志らによって考えられた。強羅で夏を過ごす避暑客を慰め、同時に地元の旧盆の送り火を兼ねて行われ、今も続く箱根の夏の風物詩として親しまれている。
「大」の字、化粧直し
今年は節目の年にあたることから箱根強羅観光協会の有志ら述べ100人が5〜6月にかけて3回、「大」の字周辺の草刈りなど整備を行なった。化粧直しが終わった字は、下からもはっきり輪郭が見えるように整った。参加した同観光協会の倉田義巳会長は「十数年ぶりに整備を行った。文字の輪郭が崩れかかっていたが、皆の協力できれいになった。来年はコロナが収束し盛大に開催できれば」と話した。