2021年度グッドデザイン賞が発表され、県西では「ミナカ小田原」(万葉倶楽部(株))と「cu―mo(クーモ)箱根」(箱根ロープウェイ(株))、「山安ターンパイク店」((株)山安)などが受賞した。
小田原駅東口の商業・公共・宿泊複合施設「ミナカ小田原」は昨年12月にオープン。小田原市がかつて宿場町だったことに着目し「宿場町のこころを、いまに再現する」をコンセプトにデザインされた。木造伝統建築と現代建築が協調するデザインを実現し、駅前に市民と観光客による宿場町のにぎわいを創出したことが評価された。
高橋剛司総支配人は「市民の皆さまをはじめ、デザインや建築に関わった方、スタッフなど多くの方のお力で受賞できた」と感謝を述べた。
昨年7月にオープンした「cu―mo箱根」は早雲山駅2階にある観光スポット。箱根外輪山や強羅の街並み、相模湾を一望できる展望テラスが設けられており、無料の「足湯」、神奈川県産の無垢の木材を使用したラウンジエリアなどがある。ケーブルカーとロープウェイを乗り換えるわずか30分間で印象的な観光体験を提供する空間づくりで受賞となった。
亀川良治事業部課長は「賞をいただき大変光栄。今後も魅力ある観光地づくりに努めてまいります」と話した。
昨年4月に本店を建て替えてオープンした山安ターンパイク店は、小田原漁港からほど近い、干物販売と飲食エリアのある商業施設。コンセプトは「まるで美術館のような?ひもの屋『ひものミュージアム』」。看板ではなく空間的なアプローチを試みたことが特徴で、ユニークな佇まいと山並みや魚の躍動感を抽象化して表現したことなどが高評価を受けた。
同社の山田満社長は「地元のお客様はもちろん、伊豆・箱根方面へお越しの際はぜひお立ち寄りください」と話す。
また足柄下郡のセカンドハウス「富岳山荘」(ミサワホーム(株)施工)も受賞している。
同賞はデザインで暮らしや社会をより良くしていくための活動。国内で唯一の総合的デザイン評価・推奨制度。