国指定重要無形民俗文化財「相模人形芝居」を継承している小田原市の下中座が、新作『涅槃に行った猫』の公演に向け稽古に励んでいる。
アメリカで人気を博した同演目を、日本の座員が上演する。ジャズと文楽の融合を試み、三味線をジャズに、太夫を英語のナレーションと歌に代える(日本語字幕付き)など、伝統を保持しつつ、欧米文化の新機軸を加えている。また、文楽の演目に通常登場しない猫の人形は、人形作り師らと協議を重ね、半年間かけて制作したという。
脚本家と演出家の来日が新型コロナの感染拡大で中止となり、現在オンラインで指導を受けている下中座。国境、文化を越えた新しい挑戦に座員は「自分たちもドキドキしている」と話す。
公演は2月27日(日)神奈川県立青少年センター(横浜市西区)、3月6日(日)小田原三の丸ホール大ホールで、午後1時30分から(1時開場)。入場料は一般2500円ほか。イベント詳細、チケット購入は【電話】050・3629・1754。