靴を選ぶとき、デザインや価格より、何より「履き心地」を重視する人も多いはず。では、どのような靴が自分にとって心地良いものだろうか?それは単純に、「自分の足に合っているかどうか」だ。
ただ、世の中に流通する数多の靴において、どれが自分に合うものかはなかなか見つけられないはず。本気で探すなら店頭にある靴を端から端まで履いてみるか…。
何より「履き心地」に注力した靴は、八王子にある。JR八王子駅北口から歩行者道路「西放射線ユーロード」を歩いておよそ300メートル。国産のオリジナルシューズを製造、販売する「うやぎや」に行けば、その靴は「必ず」見つかる。
「人それぞれ体格が違うわけで、当然足の骨格も異なります。毎日の生活、仕事の動きの中での影響や遺伝もあるでしょう。ただ、ここにはみなさんに合う靴がありますよ」。うさぎやで15年近くのキャリアを持つ店長の石井優さんは自信を持って話す。
つま先、骨周り、踵…千差万別の足形に対し、様々な木型を用い、国内の腕がいい靴職人さんが「足が楽になるように工夫を凝らして」作っている。
- 店頭に並ぶ種類はおよそ200。色々なメーカーの靴が200種類あるのではなく、うさぎや1社で色々な足の形に合わせて作られたものが200種類ある
- 「ひょっとしたら好みの雰囲気やデザインでないかもしれませんが、足に合うものは大抵見つかります」
足に合う靴はとても心地良く、どんどん履いてしまう。そのため、「履き潰れる」のも早くなる。店舗に訪れるほとんどの人がリピーター。何と新幹線や飛行機を使って(!)遠方から足を運ぶ人も少なくないそう。ちなみにうさぎやの靴は、あの樹木希林さんが履いたことでも有名になった。
店舗は吉祥寺、横浜にもある。対面販売のみで、ネット通販は展開していない。「悩んでいる人がここに来て、笑顔になって帰っていってもらえたら。外反母趾など困っている女性を助けていきたいですね」。石井さんはそんな使命感を持って店頭に立つ。