真鶴町の「道草書店」が「こみち文庫」の蔵書を受け継ぎ、「子どもが集まる本屋」をオープン!

シェアする
真鶴町の「道草書店」が「こみち文庫」の蔵書を受け継ぎ、「子どもが集まる本屋」をオープン!

真鶴町を拠点に移動本屋「道草書店」を夫婦で経営する中村竹夫さん(47)が、町内に「こども図書館」を中心とした複合型本屋を5月下旬にオープンさせる。蔵書の中心は、湯河原町で25年以上続いてきた私設図書館「こみち文庫」(神保和子代表・77)から受け継ぐ3500冊だ。

中村さんは「子どもを自然のある場所で育てたい」と2020年1月に夫婦と子どもの3人で東京から真鶴町に移住。「本屋がなくて困っている」との住民の声から、その年の9月に移動本屋を開業した。

併せて読みたい

こみち文庫は、真鶴や小田原の小中学校で教員をしていた神保さんが「子どもたちが気軽に本を読める場所をつくりたい」と1995年に自宅を開放して創設したこども図書館。同年代のボランティア6人と運営を続けてきたが、70代になり、後継者を探してきたという。「引き継ぎたいという人もいたが、自宅を開放して行う事業。家族の反対などでなかなか見つからなかった」

そんな中、道草書店の存在を知った神保さんは「夫婦で本が好き、この人たちしかいない」と直感し、すぐさま電話を掛けた。事情を聞いた中村さんは、神保さんの熱意に動かされ「より地域に根差すためには、場をつくることも大切」と店舗の構想を考え始めた。

子どもが集まる本屋

物件探しから1年、ようやく条件の合う古民家が町内で見つかり、昨年秋から店舗設計を始めた。こみち文庫から受け継いだ絵本や児童書などが自由に閲覧できる「こども図書館」をメインに、新刊書を扱う本屋、地元の珈琲焙煎豆店のコーヒーが飲めるカフェを備えた店舗に改装中だ。中村さんは「人と人とが出会える、子どもが集まる本屋にしていきたい」と思いを語る。こみち文庫は3月で閉館となったが、当面は月1回子どもの遊び場として開放していく。神保さんは「これで肩の荷が下りた」と笑顔を浮かべた。

道草書店は5月2日(月)まで、ウェブで資金を募るクラウドファンディング(【URL】https://readyfor.jp/projects/90191)を行っている。

開催日

5月下旬オープン予定
5月2日までクラウドファンディング実施

住所

神奈川県足柄下郡真鶴町道草書店

公開日:2022-04-16

関連タグ