藤沢市内各所の藤棚でフジが見ごろを迎えている。市内を巡ってもらおうと市民団体「藤倶楽部」が発表している「フジロード」は、引地川・境川沿いの史跡、寺社をたどる2つの散歩道。市公園課協力で作成したマップもあり、同団体は「歩いて市の花に親しんで」と呼び掛けている。
1970年、市制30周年記念行事の市民投票の結果、市の花になったフジ。現在は新林公園や引地川親水公園など20カ所ほどでみられ、4月から5月にかけて長い房に紫色の花を咲かせる。
市内を巡るフジロードは2つ。「引地川・フジ史跡ロード」は、湘南台公園をスタートし、城郭をイメージした藤棚がある大庭城址公園などを経て八部公園までの12カ所10・6Km。「境川・フジ水辺ロード」は白旗神社から八重黒龍のフジのある御殿辺公園や新林公園までの9カ所6・1Km。各ルートは2008年、12年に市民団体「藤倶楽部」が発表した。
同団体は07年に発足し、フジの保護や育成を実施。現在は市内在住の30〜70代の10人が所属し、樹木医や園芸の専門家の知識と技術を生かし、月1回ほど現地観察や剪定を行っている。
今年は4月23日などに開花状況の観察を行い、「早いところで8分咲。大型連休いっぱいが見ごろになるのでは」という。2代目代表の冨田改さん(76)=遠藤在住=は、「情熱と専門的視点を持つ”フジのオンブズマン”として、きれいに咲かせようと取り組んでいる。散策してもらえたらうれしい」と話す。
マップを掲載している「Fujisawa藤ガイド」は、市公園課や市観光協会、市民センター、公民館などで配布している。