相模台在住の山田由美子さん、豊徳さん夫妻は2018年、介護に疲れた「介護者(ケアラー)」が悩みを話し情報交換できる場として「ケアラーズカフェモンステラ」をオープンさせた。以来6年にわたりケアラーの相談に乗り、高齢者などの憩いの場として自宅を開放している。
元ケアラーでもある由美子さんは、カフェを運営するにあたり自宅の一部を開放する「住み開き」を取り入れた。そして、これまでの経験や社会的使命などから自宅を利用して憩いの場を作る「住み開きのすすめ」を呼びかけている。また、豊徳さんの協力もあり住み開きを始めたい人に向けた小冊子も作った。
住み開きのメリット
山田夫妻によると、住み開きをすることにより、自分の心を開き、人生100年時代のセカンドライフを楽しめるというメリットが大きいという。しかし、山田夫妻は「住み開きを始めるにあたり不安を抱く方も多いと思います」と話す。
だが山田夫妻によると始めることのハードルは意外にも高くないという。「お家の大きさに関わらず1LDKから始められます。また、家を開けることで怖い思いをするのではないかと心配される方もいると思いますが、私たちはこれまで一度も怖い思いをしたことがありません」と話す。これらのノウハウは小冊子に収められており興味のある人に渡していく。
さがみはらSDGsパトナーである「モンステラ」。『地域づくり』という同じ志を持った企業などと連携していきたいという気持ちを抱き、山田夫妻は「住み続けられるまちづくりに取り組んでいけたら」と話す。そして、カフェを開いてきた中で「お金では買えないものを頂けた」と感謝の思いを口にする。