小田原の飲食店やイベント情報を投稿しているインスタグラムアカウント『オダワラの』のフォロワー数が今年９月、８０００人を超え、地域で発信力を高めている。今年３月のアカウント開設から、短期間でフォロワー数を伸ばした運用者、いわゆる「中の人」にアカウント開設の背景を聞いた。

きっかけはコロナ

小田原出身で都内に勤めていた中の人は、新型コロナの感染拡大で、出勤頻度が激減し、地元で過ごす時間が増えた。「小田原で生まれ育ったが、久しぶりに見て回るといろいろな発見があった」。魅力を再確認し、初めは「自己満足」で投稿を始めたという。会社でＳＮＳ集客を担当していた経験と勘が生き、フォロワー数はみるみる増加。仕事の合間を縫って１日１投稿を続けること半年、地元を応援する、発信力のあるインスタメディアに成長した。

試行錯誤の日々

「インスタの運用に正攻法はない」と試行錯誤でさまざまなシリーズを投稿してきた。中でも反響があったのはスイーツやラーメンシリーズだ。「やっぱり反響があるとうれしい」。小田急電鉄が主催するイベントの告知を依頼されるなど、活動の幅も広がっている。

観光にも注力

小田原を、箱根や熱海の中継地点としてではなく目的地として選んでもらえるよう、今後は観光にも力を入れるという。市外のフォロワーを増やし、人を呼び寄せられるような運用を目指す。『オダワラの』を合言葉にムーブメントを起こそうと「『＃オダワラの』を使って地元の魅力を発信し、一緒に盛り上げたい」と力を込めた。