「TAMA VOICES」
多摩区を拠点にアートプロジェクトを展開する「TAMA VOICES」が10月30日(日)、生田緑地西口広場で初のイベントを開催する。「みるみる、なるなる、つくるくる〜生田緑地アートピクニック」と題し、多様な体験で参加者同士のコミュニケーションにつなげていく。
「アートの地産地消」を目指し2年前に発足した同団体は、区内でワークショップなどを展開。生田緑地では初めての催しとなる今回、代表の熊谷薫さんと3人のメンバーが中心になり、「みる」「なる」「つくる」の3つの参加型企画を準備してきた。
「みる」「なる」「つくる」
アート・コミュニケーターの近藤乃梨子さんが担当する「みる」では、川崎市岡本太郎美術館の屋外にある彫刻作品を見ながら、「どう感じたか」をグループに分かれ話し合う。振付家のストウキミコさんによる「なる」は、緑地内にある木や彫刻を見て体を動かし、オリジナルのポーズを考案。プロのダンサーやアコーディオン奏者と共に緑地内をパレードする。ストウさんは「普段と違う体の感覚に出合ってもらえたらうれしい」と思いを話す。
アーティストの鈴木泰人さんが行う「つくる」では、丸太や枝を組み合わせてオリジナル作品を製作し展示する。パレードや展示は来場者も見て楽しむことができる。
午前10時から午後5時の間、広場には「アートピクニックスペース」が設けられ、キッチンカーや絵本の読み聞かせをする団体が「くる」。熊谷さんは「子どもから大人まで楽しめるアートピクニックがコンセプト。気軽にふらりと立ち寄ってもらえたら」と話す。
市の芸術助成も
同団体は今春から計画する中、文化芸術振興の川崎市の新たな取り組み「アート・フォー・オール」推進モデル事業に応募。誰もがアートに触れ参加できる環境づくりを目指すもので、市が上限100万円の助成金を交付し支援する。8月に選定され、交付事業3件のうちの一つになった。市担当者は「川崎の文化芸術を盛り上げてもらえれば。とても楽しみにしている」と期待を寄せる。
ワークショップは事前申込優先。詳細は同団体ウェブサイト(https://tamavoices.com/)。