立ち止まり時、ひと休みしたい時、毎日がんばっているママを笑顔にしたい――。そんな思いを込めた、子育てママたちによる焼き菓子ブランド「ラ・ママン」が小田原市で立ち上がった。中心となるのは、市内で飲食店「ラ・パルールド」を運営する「(株)ANコーポレーション」の浅利綾子さん(48)だ。
浅利さんは、6年前に調理師の免許を取得し、自店の厨房で腕を振るってきた。これまで表に出ることはほとんど無かったが、コロナ禍で始めた惣菜の配達で、とある女性から「手作りのものは美味しい。なんだかほっとする」と直接声をかけられた。周りを見れば、自分も含め共働き世帯が多く、子育ての忙しさの中にいた。「手作りのもので、ママにゆとりを届けたい」と思い立ったという。
自店に戻り、子育て中の女性スタッフたちに声をかけアイデアを練る中で「体にやさしく、気軽に食べられるもの」と焼き菓子をメインに惣菜などの商品を企画。時には休日に子連れで集まり話し合ったこともあったという。今年の夏に菓子製造の許可も取得、「シュガーラスク」や「半熟カヌレ」、「湘南しらすのキッシュ」などのメニューが完成。片浦レモンや小田原のブルーベリーを使うなど食材も工夫した。現在は、注文による販売のほか、「漁港の駅 TOTOCO小田原」やイベントなどの催事で販売している。
浅利さんは「子育てが終わった後、女性の自立にもつなげるブランドに育てていきたい」と思いを語った。最新情報はインスタグラム@la_maman2525で配信している。