傘寿迎えた幼なじみ二人
「幼なじみのアート・二人展~傘寿になった三崎っ娘~」と題したアート展が11月10日㈭から13日㈰まで、うらり2階研修室で催される。斉藤都与子さんは絵画を、加藤左和子さんは陶芸作品を展示。同級生で共に81歳を迎えた2人。「いつか一緒に故郷の三崎で展覧会が開けたらな」。そんな共通した願いが、地元住民の支援と協力でようやく叶うことになった。
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「江川時計店」の次女として生まれた斉藤さん。結婚後は千葉県に移り、洋画家・斎藤寅彦氏に氏に師事し、絵画を学び始めた。「自分の内面を自由に表現できるのが魅力」と精力的に創作活動に取り組んでいる。4月には市報「三浦市民」の表紙に作品『三崎魚市場で働く人々』が掲載され、11月3日に開かれた三崎小開校150周年記念式典では、同実行委員会からの依頼を受け、校舎屋上から三崎・城ヶ島を臨む絵を描いた。
加藤さんは三崎高時代に美術部に所属。結婚後、彩青クラブで油絵を、丹青会に入ると京都の陶芸家・森公男氏に師事し、横浜教室を任され、指導にあたった。数年前に久里浜へ転居。現在は娘と暮らしながら、陶芸の世界に没頭している。
斉藤さんと加藤さんの出会いは、三崎小1年で同じクラスになった時から始まる。その後、三崎高まで共に進み、卒業してからも旅行に行くなどして交流を図る腹心の友だ。
「80歳を超えても好きなことを突き詰めれば、秀作が生み出せることを知ってほしい」「地元開催だから同窓会みたい」。互いに向き合って笑い合う2人は、青春時代にタイムスリップした三崎っ娘そのものだ。
会期中は、精彩に富んだ色調の現代アートや花器、額皿、一輪挿しなど約150点を展示する。時間は午前10時から午後4時まで(初日は1時から、最終日は3時まで)。入場無料。
問い合わせは同展実行委員会 090・9329・0700

「二人展」の主役・斉藤さん(左)と加藤さん。手前は加藤さんの陶芸作品