1997年に亡くなった日本画家の上垣候鳥さんの回顧展が11月8日(火)から11日(金)まで、小田原三の丸ホールで行われる。午前10時から午後6時(11日は4時)。
上垣さんは1931年に院展出品初入選して以来30回連続入選、文部省の嘱託で国宝・法隆寺の壁画の模写にあたるなど活躍した。47年に小田原市に移住し、40人ほどの弟子がいたという。回顧展を企画した夏目日出男さん(79)さんも弟子の一人で、「作品にも惚れているが、人柄に惚れた。とにかく謙虚で、言葉の端々が詩人のように美しかった」と話す。
夏目さんは昨夏、がんを患い手術を受けたことを機に回顧展の開催を決意。色紙約20点と本画60点以上を展示する。
11月10日(木)午後2時からは、夏目さんも含めた弟子7人が集まり、上垣さんの偉業と思い出のエピソードを語り合うトークショーも行われる。夏目さんは「ぜひ、このような素晴らしい日本画家が小田原にいたことを知ってほしい」と、来場を呼び掛けている。問い合わせは夏目さん【電話】0465・22・8295。