能楽師・片山九郎右衛門が挑む新作能「媽祖(まそ)」―劇場版―が1月15日(日)に小田原三の丸ホールで公演される。野村萬斎氏など現代能楽・狂言界を牽引する豪華出演者による共演も見所の一つだ。
同作は、海を越えた台湾の女神・媽祖を題材に、能楽の新しい可能性を探りながら今年4月に京都観世会館で初演。実は、2018年に九郎右衛門氏が江之浦測候所の舞台に立ったことを機に、着想を得て生まれた作品。三の丸ホールの開館1周年記念事業として、作品誕生の契機となった地・小田原での開催が決まったという。
測候所を設計した杉本博司氏が映像監修、写真家・鈴木心氏が撮影を務め、小田原公演に向けた新たな映像作りも始まっている。
また、公演に先立ち、企画・演出・出演を務める九郎右衛門氏と原作者の玉岡かおる氏、美術作家・やなぎみわ氏によるトークイベントも開催され、九郎右衛門氏は「新感覚で楽しめる作品になっている。多くの方にご覧いただきたい」と思いを語った。
チケットは4500円〜1万3000円(25歳・18歳以下特別価格あり)で販売。特設サイト「新作能『媽祖』」で小田原版のプロモーション映像も配信されている。