冬の贈答品として人気がある「シクラメン」が出荷のピークを迎えている。万田の吉川農園では、約５００坪のガラス温室に赤やピンク、白など色とりどりのシクラメンが並び、出荷作業に追われている。

　市内には５軒のシクラメン生産農家があり、同園ではシュトラウスやシューベルト、ロマネなど約40品種を栽培している。東京や川崎、厚木、小田原などの生花市場に約５０００鉢を出荷見込みで、今月末までピークが続くという。

　吉川雅幸さん（38）と父の尚良さん（66）の２人で作業している同園。９月ごろから、株の中心の葉を外側に引っ張って、株全体の形を整える「葉組み」作業を行い、株にまんべんなく日光が当たるようにしたという。

　雅幸さんは「見栄えが良いように、葉の向きをそろえて花を真ん中に寄せる作業が大変でしたが、お客さまの喜ぶ顔を思い浮かべながら丹精込めて育てたので、満足のいく出来栄えになりました。贈答用としても楽しんでもらえれば」と胸を張る。また「上手に育てれば、ゴールデンウィークまで花を楽しむことができます」といい、花持ちの良さも自慢だ。

　同園では直売、地方発送に応じているほか、ＪＡ湘南大型農産物直売所「あさつゆ広場」（寺田縄）でも購入することができる。

　問い合わせは吉川農園【電話】０４６３・３１・８０６４。