海の生態系に甚大な影響を与える「海洋プラごみ」問題。それらはビニールやペットボトルなどのゴミが河川から海に流れ込むことで発生している。町田市内のボランティア団体・エコネット町田(瀬川晋会長)のメンバーは月1回、恩田川など市内の河川の清掃を行い、地域の環境美化に取り組むと同時に、海洋プラごみの削減に貢献している。
同団体は、まちだ市民大学・環境講座の修了生を中心に1995年に結成され、清掃活動のほか、水質調査や近隣小中学校への出前授業など、川の環境改善に関わる活動を行っている。
2月2日には10人ほどのメンバーが南大谷中学校そばの恩田川で清掃活動を行い、約60分の間に20袋分のゴミを回収した。内容はペットボトルや缶、菓子等のビニールに加えてマスクが目立つ。瀬川会長は「ほとんどが日常生活のものです。不織布のマスクは劣化しないため、そのまま海に流れてしまう。ペットボトルのようにポイ捨てではなく、落としたものが風で飛ばされたのだろう」は話す。会員のひとり、山田利明さん(75)は3年前から活動に参加。「先輩会員たちの活動を見ていて、自分もやりたくなった。恩田川沿いは散歩コース。きれいになるのが嬉しい」とやりがいを話す。活動中に川沿いの歩道を散歩する保育園児たちが「ありがとう」「ごくろうさま」と声をかけてくれることもあるという。「かわいい応援が励みになる」と喜ぶ。
最近はポイ捨てのゴミが減っているように感じることと、個人的にゴミ拾いをする人たちの姿を見かけることが増えたという。「これも自分たちの活動の効果かなと思っている」と瀬川会長。懸念は会員の高齢化。いま定年延長などで、60代でも働いている人が多く、会員のなり手不足に悩んでいる。「自分たちの町をきれいにする活動に賛同して頂けたら」と呼びかける。現在は毎月第1木曜と日曜の晴れた日に実施。参加希望や問合せは山田さん【携帯電話】080・4356・2839へ。