教科書や広報紙、図書等の「拡大写本」を視覚障害者などに合わせ作成する「秦野市拡大写本赤十字奉仕団」（神岡恭子委員長）が５月11日（木）、「プチボラ体験」を保健福祉センター１階ボランティア室（緑町１６−３）で開催します。午後１時半から３時半。定員10人。参加無料。

同団体は、赤十字奉仕団の点訳奉仕団拡大係を拡充し、２０１３年６月に発足しました。単純に拡大コピーではないため、神奈川県ライトセンターを拠点にする「神奈川県拡大写本連絡協議会」で拡大写本の技術を学習。現在は９人が所属し、パソコンを使い編集作業を行っています。

作るのは学校の教科書や広報はだの、図書館の蔵書など。広報や図書館の本は不特定多数が対象のため一律で作るが、教科書は個々の依頼に合わせたものを作ります。「ここに技術や工夫を凝らす必要がある」と、副委員長の安部小百合さんと書記の大江昌子さんは話します。

視覚障害は見え方や強弱が人によって異なり、個別にカスタマイズが必要になる。その人にとって見やすい色、見にくい色、白黒反転させた方が良いケース、文章の区切り方、ルビの振り方など作り方は多岐にわたり、手書きの方が読みやすい場合もあるといいます。

「みんな作るのが好きで楽しんでいます。以前、利用者の声を聞く機会があり、喜んでもらっていたのが嬉しかった」とやりがいを語る。「一般の方だけでなく、特別支援級含め学校の先生が拡大写本のボランティアを知らないことが多い。この機会に、ぜひ取り組みを知って欲しい」と安部さんは話します。

プチボラ体験では、ボランティアを始めるにあたっての説明のあと、拡大写本作成を体験する。参加資格はパソコンでワード入力ができる人。

申し込みは秦野市社会福祉協議会【電話】０４６３・８４・７７１１へ。

実際に作った拡大写本