モトスミ・ブレーメン通り商店街(伊藤博理事長)は5月29日、湯河原駅前通り明店街(湯河原町)と友好提携を結んだ。双方で行われる各種イベントへの出店や販売促進に向けた協力を通して、集客や街づくりの推進にも寄与していきたい考え。
お互いの魅力をそれぞれPR
全国でも有数のにぎわいをみせるブレーメン通り商店街では、秋祭り「フライマルクト」やスタンプラリー、各種催しなど多くのイベントを実施。明店街がこうした取り組みに着目し、温泉街を中心とした観光地・湯河原の魅力を川崎市民にPRしたいとの思いから今回の提携に至った。
ブレーメン通りも、県内外から観光客が訪れる湯河原の街の特色や、10年以上にわたり地元に定着している催し「ブラン市(チ)」などを評価。こうした機会を通じ、中原区や川崎市の魅力を広く発信したいとの意向もある。
両商店街は6月から、オンラインによる検討会を始め、具体的な取り組み内容などを協議する。ブレーメン通りは、交流開始の足掛かりとして、10月のフライマルクトや区民祭に、湯河原町のブース設置を検討する。
西と東「相乗効果も」
伊藤理事長は「福島県、北海道・中札内、ドイツ・ブレーメン市などと連携してきたが、商店街と友好関係を結ぶのは初めて。当商店街が持つ事業のノウハウなどを提供し、盛り上げていきたい」と強調。明店街の村上一夫会長は「(両商店街は)一泊でも日帰りでも手頃な距離感。温泉だけでなく、みかんやB級グルメなど魅力も多い。人口が約10倍の中原区民の皆さんに訪れてもらえたら」と期待を込める。
商店街の活性化に期待
神奈川産業振興センター(横浜市)で5月29日に行われた協定式には、両商店街の関係者らが出席。県産業労働局産業・観光部商業流通課の鈴木博明さんは「全国的に商店街の存続は課題の一つ。県の西と東の端にある商店街が交流を深めることで、他の商店街にも相乗効果が生まれ、活性化していくことにも期待したい」としている。