富士屋ホテル株式会社は7月末、同社が運営する富士屋ホテル仙石ゴルフコース(箱根町仙石原・加藤豊美支配人)にバイオマスボイラーを2台導入し、温水を作る燃料を従来の重油からウッドチップに切り替えた。同社によると、県内のゴルフ場にバイオマスボイラーが導入されたのは初めて。バイオマス燃料にエネルギーを転換することで、年間約284トンの二酸化炭素排出量削減が見込めるという。
導入にあたり、同社はウッドチップを貯蔵する47㎥のチップ庫を新設した。ここに裾野・御殿場エリアの間伐材を乾燥させたウッドチップを納品し、バイオマスボイラーに送り込む。1カ月間で約150トンものウッドチップを燃焼させる。初期費用は必要になるが、燃料費は重油の約6割と経済的でもある。先進的な取り組みに、同業他社からは見学の問い合わせが来ているという。
SDGsの考え方が浸透する中で、加藤支配人は「今後は何で作ったお湯であるかが重要になってくる。箱根から全国に取り組みが広まって、SDGsの達成に貢献できれば」と話した。