箱根町は10月3日、箱根寄木細工の購入費用を一部補助する制度を創設し、制度利用者の受け付けを始めた。国内の法人または個人事業主を対象に、購入費用の2分の1以内を補助する制度(補助限度額は10万円)で、認知度の向上や地場産業の活性化を図る。
箱根町の伝統工芸品、箱根寄木細工。土産品として人気を集める一方で、後継者不足や、原材料費高騰などの課題に向き合っている。
地場産業を盛り上げようと箱根町は今年度、HPやパンフレットをリニューアルして魅力の発信に力を入れてきた。その一環で今回補助金制度を創設。町内の販売店や職人を応援するとともに、事業者に寄木細工を取り入れてもらうことでより多くの人に知ってもらおうという狙いだ。勝俣浩行町長は「箱根寄木細工の持つ芸術性をもって自らの店舗などの価値を高めていただくとともに、その魅力を広く宣伝していただきたい」とコメントしている。
制度開始にあたりホテルや旅館などの町内事業者向けに周知を開始し、既に制度の利用を検討する問い合わせがあるという。カトラリー類や釣銭受渡しトレーなどの利用が多く見込まれるが、看板や内装材の発注など活用の幅は多様だ。同観光課の永野峻也さんは「いろいろな使い道があると思う。少しでも普及に協力できれば」と話す。
補助金制度の利用には事前申請が必要。寄木細工の協同組合に所属する事業者のうち、箱根町内の6店舗から購入したものが補助対象経費となる。申請に必要な見積書が用意できれば、通販での購入も対象。店舗の一覧や申請に必要な書類のダウンロードなどは箱根町HP「箱根寄木細工PR補助金」から。問い合わせは町観光課【電話】0460・85・7410。