久里浜と千葉県金谷を結ぶ東京湾フェリー㈱は、ペリー率いる黒船艦隊が久里浜に上陸して今年１７０周年を迎えたのにちなみ、所有船舶「しらはま丸」の船体に黒船モチーフのラッピングを施して11月23日㈭から定期運航する。シティプロモーションに活用し、同社は「横須賀市、観光協会、商店街と協力して観光活性化を図りたい」と話している。

観光客数・観光消費額増加などをめざし、音楽や食、スポーツなどを通じて活性化を図る市の「新たなにぎわい創出事業補助金」を活用した事業の１つ。同社では「黒船来航の地」という地域の歴史的資源をいかし、横須賀のＰＲや船旅の魅力発信、新たな観光コンテンツづくりをめざす。

　外装のラッピングだけでなく、船内も模様替え。ペリー艦隊来航の歴史を解説する展示を行い、乗船客の理解を深める工夫を凝らす。「サスケハナ号（78・３ｍ）としらはま丸（78・８ｍ）は全長がほぼ同じ。黒船の大きさをイメージしやすいのでは」と同社。

　また、黒船をモチーフにした食べ物・土産物など、すでに市内で販売されている商品の取り扱いや新名物の開発にも着手。さまざまなアイテムを取り揃えるという。

特別な船旅企画

　しらはま丸は11月22日㈬に静岡県清水のドックから久里浜へ帰港。翌日には定期運航が始まるほか、特別クルーズも予定する。黒船が久里浜沖に停泊した位置やペリーも見たと言われる浦賀の燈明堂などをガイドの解説を聞きながら巡る船旅、久里浜港出港後、走水から横須賀港沖を航行する船内で横須賀海軍カレーやネイビーバーガー、ポテチパンなどのご当地グルメと生演奏やダンスを堪能するナイトクルーズが企画されている。詳しい情報は後日同社ＨＰで公開。同社☎０４６・８３０・５６２２