「イライラと上手く付き合うために」と副題された講座が2月27日(火)、町田商工会議所(原町田)で開かれる。商店会店舗や企業の経営者向けのアンガーマネジメント入門講座。講師を務める金井中学校校長で、アンガーマネジメント教育を進める仙北屋正樹氏=写真=に聞いた。
――どんな内容に
「人が誰でももっている怒りという感情とどううまく付き合っていくのかを考える講座になる。怒りは抑えなければいけないと捉えている方が少なくないが、この感情が不安からくるものなのか、それとも心配ごとがあるためかなど、怒りは自己分析する機会を与えてくれる大切なものだ。いかに付き合っていくかについて知ってもらえればと考えている」
――待ち合わせ時のことを考えると自分と同じ感情をもつ人がいないことが分かる
「そう。例えば講演などで、午後2時にどこどこで待ち合わせをしてどのくらいの時間、待つことができるのかを10分刻みで聞くと、『待てない』『10分、20分・・・』と回答はばらばらになる。それで沸点がそれぞれ違うことを実感してもらえる。それがひとりとして自分と同じ感情をもつ人はおらず、集まれば怒りという感情が生まれる可能性がある、と理解してもらうことにつながる。怒りを覚えたら、『アンガーマネジメント』のことを思い出し、数秒間、落ち着いてみると怒りは消えていくと思う」
――金井中で広めてきた
「2016年に校長として赴任して以来、先生たちにアンガーマネジメントについて学んでもらい、それを生徒に伝えてもらってきた。以前勤務していた渋谷区の中学校でこの考えに出会ったのが始まり。いじめ防止につながるものとして子ども用に分かりやすくまとめて広めてきた」
――効果は
「おかげでいじめは確実に減ったと実感している。怒りが生まれそうになった時、『アンガーを思い出すようにしている』と話してくれた生徒がいた。また、保護者らにも伝わっているようだが、夫婦喧嘩の時に『アンガーだよ』と伝えているという生徒もいる。校外でも今回のように要望があれば話をするようにしている。問い合わせいただければ、どちらへでも伺いたいと思う」
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この講座「アンガーマネジメント入門」は同日、午後7時から8時30分まで。会場での観覧(定員30人)のほか、オンラインでの視聴も可。参加は無料で、申し込み方法などの詳細は主催する町田市商店会連合会(【電話】042・723・6900)のHPなどで。