世代や性別、さらには国を超えて愛されているアニメーション制作会社「スタジオジブリ」の作品たち。1984年公開の『風の谷のナウシカ』に始まり、最新作で第96回アカデミー賞のアカデミー長編アニメ賞を受賞した『君たちはどう生きるか』(2023年)まで、長編アニメーション映画だけでも24作品あります。それらのヒット作がどのようにして誕生し、なぜ人気を集めるのか―。同社のプロデューサーである鈴木敏夫氏とスタジオジブリの原点に光を当てた「鈴木敏夫とジブリ展」が、横須賀美術館で6月18日(火)まで行われています。
展覧会のキャッチコピーには『ここにくれば、ジブリがもう一度見たくなる』とありますが、まさにそのとおり。ファンはもちろん、まだ一度も見たことがない人も楽しめる内容で、世界観にどっぷりと浸って美術館を後にする頃には「早く作品を見たい!」と思うこと間違いなし。
- そんな展覧会の見どころや関連イベントなどを一挙紹介します。
【コンテンツ】
◎虎の巻をゲットして遊び尽くそう!
◎プロデューサーの原点とは
◎見どころ盛りだくさん
◎ここでしか買えないお土産も充実
◎特別展示を見逃すな!
◎「油屋別館巡りスタンプラリー」でぐるっと周遊
◎地域のお店も展覧会を応援
◎特別航路でプチクルーズ
◎プロガイドとめぐる「美術館からのさんぽみち」
◎チケット購入はお早めに!
虎の巻をゲットして遊び尽くそう!
まず、展覧会を満喫する上で最初に手に入れておきたい1冊が、「まっぷる横須賀」特別版。2023年に第1弾が発行され、好評を博した観光ガイドブックが〝ジブリ版〟としてこのほどリニューアルしました。展覧会や関連イベントの紹介だけでなく、地元協力店のお得情報、人気観光スポットやグルメガイド、レトロ銭湯&お風呂特集など充実の内容。
- 無料ですので、見つけたら必ずゲットしましょう!
【配布場所】
・猿島航路 三笠ターミナル
・YOKOSUKA軍港めぐり 汐入ターミナル
・京急線駅/品川駅、羽田空港第3ターミナル駅、羽田空港第1第2ターミナル駅、横浜駅、追浜駅、汐入駅、横須賀中央駅、堀ノ内駅、馬堀海岸駅、浦賀駅、北久里浜駅、京急久里浜駅
・スタンプラリー8つのスポット(ラック)
・横須賀美術館、横須賀市内の観光案内所 ほか
プロデューサーの原点とは
鈴木敏夫(すずき・としお)氏プロフィール
1948年名古屋市生まれ。スタジオジブリ・プロデューサー。慶應義塾大学文学部卒業後、徳間書店入社。『アニメージュ』の創刊に参加し、副編集長、編集長を務めるかたわら、高畑勲・宮﨑駿作品の製作に関わる。1985年にスタジオジブリの設立に参加し、1989年からスタジオジブリ専従。以後ほぼすべての劇場作品をプロデュースする。
戦後の名古屋で育った鈴木氏が出会い、これまで影響を受けてきた映画作品や書籍を時代背景とともに紹介。鈴木氏の作品制作にかける姿勢やスタジオジブリの誕生秘話、作品が公開されるまでの舞台裏などを貴重な資料や年表、映像などから振り返ります。
- 第1章 四畳半の原風景~少年時代の思い出~
- 第2章 東京へ~激動の大学生活~
- 第3章 アニメージュへの道~雑誌記者・編集者として~
- 第4章 時代を読む眼~ジブリとメガヒットはこうして生まれた~
- 新 章 鈴木敏夫の映画コレクション 約1000作品を一挙公開
- 第5章 プロデューサーからクリエイターへ~書家、作家としての活動~
- 第6章 鈴木敏夫の本棚~蔵書8800冊を一挙公開~
第1章では、〝鈴木少年〟が過ごした自宅の四畳半部屋を精巧に再現したノスタルジックなコーナーも。写真厳禁のため、ぜひその目で確かめてみてください。
「鈴木敏夫の本棚」と題した空間には約8800冊の書籍が置かれており、鈴木氏の頭の中を覗いたような感覚を味わえます。赤い帯がついた本は実際に手に取れて、記載の二次元コードを読み取るとあらすじが分かる優れもの。ほかにも、無類の映画好きである鈴木氏が幼少期から見てきた映画作品のコレクションも展示されています。
見どころ盛りだくさん
このほかにも見どころはたくさん。『千と千尋の神隠し』に登場する約3mの大きさの「湯婆婆」と「銭婆」の恋愛・開運おみくじ、『となりのトトロ』のオブジェなど、おなじみのキャラクターたちが随所に散りばめられています。鈴木氏が書いたジブリ作品の名セリフを巨大オブジェにした「吊り文字」などのフォトスポットもあって、じっくり楽しみたい方は時間に余裕を持って来場されるのをおすすめします。
ここでしか買えないお土産も充実
展覧会の思い出を持ち帰るなら、お土産にスタジオジブリのオリジナルグッズはいかがでしょう?会場限定デザインをはじめとしたグッズが豊富で、どれを買おうか迷ってしまうほど。思わず筆者の目を引いたのは、「四十秒で支度しな。」と書かれたクリアファイル。分かる方には分かるはず。ドーラの声が脳内再生され、こういったところも『もう一度見たくなる』ジブリのおもしろさなんだなぁ…と感じずにはいられませんでした。
特別展示を見逃すな!
横須賀の観光名所の1つ、三笠公園そばにある三笠ターミナル(横須賀市小川町27-16)でも特別展示が行われているので忘れずに訪れましょう!
建物内部に入ってみると、まず出迎えてくれるのはお風呂に浸かるオオトリさまのオブジェ。タオルや葉っぱを頭に乗せたこの何とも言えない表情、湯舟にぎゅうぎゅうに入ってお湯が豪快にあふれる様子…作品でもおなじみのシーンをぜひカメラに収めてください!
2階には特設の「カオナシなりきりAR」コーナーがあります。カメラの前に立つと、画面にはカオナシになった自分の姿が!AR(拡張現実)で動きにあわせて画面の中のカオナシも動く仕組みで、まるで物語の中に飛び込んだよう。足元のボタンで写真を撮影し、その画像は二次元コードからダウンロードして持ち帰れるのでこれも記念になりますね。
「油屋別館巡りスタンプラリー」でぐるっと周遊
展覧会に連動して、横須賀市内8カ所を巡る「油屋別館巡りスタンプラリー」が同時開催されています。スタンプ4つを集めると1つ、8つコンプリートで2つの特製シールがもらえます。スタンプ台は以下の場所に設置されており、景品は全4種。交換場所によって異なるので詳細はHPで要チェック!
- 京急「浦賀」駅改札外
- 京急「馬堀海岸」駅改札外
- 横須賀モアーズシティ
- 猿島航路 三笠ターミナル
- COASKA Bayside Stores YOKOSUKA軍港めぐり 汐入ターミナル
- いちご よこすかポートマーケット
- ローソン・スリーエフ横須賀中央駅前店
- ドブ板ステーション
地域のお店も展覧会を応援
開催を記念して、ヨコスカイチバンHPでは応援店キャンペーンを展開中。掲載されている地元のお店で飲食や買い物をすると各店独自のサービスを受けられます。
参加店の紹介や特典内容は https://www.sukaichi.com/ghibli.php
特別航路でプチクルーズ
横須賀美術館から三笠ターミナルへ足をのばすなら、東京湾や房総半島を眺めながらのドライブもいいですが、観音崎桟橋(美術館より徒歩5分)と三笠ターミナルを結ぶ特別運航の「直行シャトル船」もおすすめ。横須賀東海岸の絶景と晴れていれば富士山も見えるそう。普段は運航されていない航路で片道約30分のプチクルーズが楽しめるのは今だけ。展覧会を見なくても乗船できますので、期間限定のレアな船旅を楽しんでみては?
- 運航期間:6/16(日)までの土日祝日、GWの平日
- 運航時間:
【三笠桟橋発〜観音崎桟橋着】①11:45 ②13:45 ③15:45
【観音崎桟橋発〜三笠桟橋着】①12:30 ②14:30 ③16:30
※日程や潮位、気象条件によってダイヤが一部変更となります- 所要時間:約30分
- 定員:150名(雨天時は60名)
- 料金:事前予約(三浦newcalのHPから)
中学生以上:1,000円/小学生:500円
※当日、現地購入は<中学生以上:1,200円/小学生:600円>
(当日券の販売状況は090-6710-5073まで確認を)
※運航状況は「無人島・猿島」webサイトの「運航状況」を参照してください。
なお、公共交通機関利用の場合はバス停「ラビスタ観音崎テラス」で乗り、横須賀中央方面へ。「大滝町」で下車し、徒歩約10分です。
三笠ターミナルへの詳細は https://sarushima.jp/information/#access
直行シャトル船の詳細・予約は https://yokosuka-portal.jp/news/3408/
プロガイドとめぐる「美術館からのさんぽみち」
期間限定で横須賀美術館を起点とした4種のガイドツアーが行われます。隣接する県立観音崎公園には、日本初の西洋式灯台・観音埼灯台や戦争遺跡などが豊かな自然とともに今もなお残されており、見どころいっぱい。プロガイドの案内で観音崎ならではのフォトジェニックな景色を楽しんでください!(料金は各コース、小学生以上1人1,000円)
- 木々と溶け合うレンガさんぽ【三軒家砲台跡】
- 真っ白な灯台さんぽ【北門第二砲台跡・観音埼灯台】
- 手掘りトンネルと灯台さんぽ【北門第一・第二砲台跡】
- 神話の姫さんぽ【走水神社・走水低砲台跡】
美術館からのさんぽみちの詳細・予約は https://newcal.jp/miura/spot/A000118/
チケット購入はお早めに!
事前予約制(日時指定・売り切れ次第終了)で、チケットはローソンチケットで販売中(3月Lコード30171、4月Lコード30172、5月Lコード30173、 6月Lコード30174)。ローソン・ミニストップ店舗Loppiまたはローチケで予約・発券の上、来場を。早めの購入でお見逃しなく!
ⓒ2022 Hayao Miyazaki/Toshio Suzuki ⓒToshio Suzuki ⓒStudio Ghibli