多摩区の菅町会(濃沼健夫会長)は、能登半島地震の復興に役立ててもらおうと、義援金として集めた250万円を石川県輪島市に寄付した。濃沼会長と同会役員6人が4月26日、輪島市役所を訪れ、坂口茂輪島市長に目録を手渡した。
忘れてはいけない
今回の募金を行うことを1月に決定した同町会。回覧で趣旨を伝え、約9千世帯に協力を呼びかけた。その後、地区委員が各家庭を訪問し、寄付を募った。加えて、菅会館に募金箱を設置したほか、同町会の特別会員となっている企業などからも義援金の寄付を受けた。濃沼会長は「輪島市長から感謝の言葉をいただいた。被災者のために役立ててもらえれば」と思いを語った。
濃沼会長らは4月26日の朝、羽田空港から飛行機でのと里山空港に降り立ち、レンタカーを借りて輪島市役所へ向かった。「道路は地震の影響で段差などがあり、到着まで時間がかかった」と振り返る。建物が崩れ、電柱が倒れたままの場所もまだ多くあったという。濃沼会長は「まだまだ復興には時間がかかる。時間が経ち、被災地のことを忘れてしまってはいけない。全国各地から支援の輪を継続していくことが大切だと思う」と述べた。
菅町会は、多摩区の北西部に位置する菅地区に住む人で構成されている日本最大規模の町会。東日本大震災や熊本地震の時にも募金活動を実施し、被災地に直接届けている。また2019年10月の台風19号(令和元年東日本台風)では町会内でも大きな被害が発生。地元に対する募金もその際に初めて実施した。