小田急線・相鉄線「大和駅」から徒歩5分。大和市文化創造拠点シリウスのはす向かいに位置する「大和幼稚園」(西山太将園長/大和市大和東1-7-16)は、創立1950年、70年以上の長い歴史を誇る自然豊かな園庭と園舎が印象的な大和駅周辺のランドマークの一つです。
モットーは「本物にふれる、手を動かす」
緑が多い園庭には理由があります。それは、園児たちが実際に植物にふれることで四季の移ろいや生物と同様に植物にも宿る「生命」について学ぶためです。同園の子どもたちは桑の実を食べたり、コケモモからジュースを作って飲んだり、芝生に寝転んで太陽を浴びたり、風を肌で感じたり…。西山園長は「子どもたちが季節を感じ、思い切り体を使って遊ぶ。どれだけの思い出を作ることができるかが大事だと思っています」と話します。
同園では、園児が実際に手を動かして物づくりを行うことも大切にしています。今年4月には園児たちが画用紙などを使って「こいのぼり」作りに挑戦しました。年少・年中・年長クラスによって製作する作品の難易度を変えながら、一人ひとりが楽しく、一生懸命に取り組みました。ハサミなどを使うことで「安全」について学ぶことにもつながりますし、「集中力」を養うことにもつながっているようです。
「『社会人』としての第一歩」
幼稚園について「子どもたちが初めて『社会人』として時間を過ごす、その最初の場所」と西山園長。園での生活を通して目に映るあらゆるモノやコトに関心を持ち、豊かな創造性を育み、幼稚園の先にある小学校や中学校、さらにその先にある実際の社会へと進んでいく。「小学校以降の学習基盤は幼稚園でつくられます。幼稚園の時期に自然の中で遊び、体を動かし、思い切り楽しみながら友達とコミュニケーションを図ることが不可欠ではないでしょうか」と説明します。
必要な保育、これからも
来年75周年を迎える大和幼稚園は、地域の政治家や経済人など幅広い人材を輩出してきました。SDGs(持続可能な開発目標)の「目標4」には「質の高い教育をみんなに」とありますが、同園ではこれからも子どもたちにとって必要な保育を実践していきます。