高尾山のふもとに、髙尾山薬王院の水行修行の場、その名も「蛇瀧」という滝があるのをご存じだろうか。
昔、中興の祖・俊源大徳に助けられたヘビが、滝に姿を変えて、修行の場を提供したことが由来だと言い伝えられている。
薬王院は水行道場としてもう一カ所、高尾山駅をはさんで琵琶瀧という滝も管理している。古くは修験者(山伏)が、本格的な修行の前に心身を清める前行として密かに水行を行っていたというが、近年では一般御信徒にも開放しているのだ。
年間1200人
薬王院の担当者によると、水行に訪れる修行者の数は、蛇瀧が年間約1200人、琵琶瀧が約1500人。7月・8月の夏場に来る人が多く、年齢層は20代から60代の男女と世代は幅広い。
蛇瀧は高尾山登山ルートの「2号路」につながる道の途中にあり、登山者は滝から流れる川を横目に見ながら山頂目指し歩みを進めていく。