県医師会学術功労者の専門医
甲状腺疾患の研究で昨年11月、神奈川県医師会から学術功労者表彰を受けた医師が「呉クリニック」の呉吉男院長。鵠沼松が岡に開業して30年来、5万人以上の患者を診察し、約4千人の手術を手掛けてきた専門医だ。
呉院長によると、甲状腺は喉仏の下にある蝶が羽を広げたような形をしている臓器。タラコのような硬さで、厚みは数ミリほどで触れてもはっきり分かりにくい。甲状腺の病気は大きく「びまん性」と「結節性」に分かれ、甲状腺ホルモンの過多で、体重減少や免疫異常など全身にさまざまな症状が現れる「バセドウ病」のほか、最悪の場合「甲状腺がん」を発症するケースもあるという。
「病気は一体、誰のものでしょう。病気についてご本人が一番良く知っていなければなりません。医師に気の利いた質問は必要ありません。なぜなら素人ですから。何でも聞いてください」