「ありがとう」——柔らかな夕日が沈む山下公園で、森和子さん（74歳）はそっとカメラに向かい、静かにそう語った。
横浜は、幼い頃から姉と何度も訪れた憧れの場所。風に揺れる髪の向こうに、みなとみらいが浮かぶ。
これが、森さんが残す最後のメッセージムービーだ。

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「元気な姿を、映像として残しておきたかった——。」

「ありがとうの物語」は、人生の締めくくりに大切な人へ想いを伝えるための特別な動画制作サービスです。
企画したのは、終活ライフケアプランナーの鈴木忍さん。
「母が突然亡くなったとき、残されたのは写真だけでした。あのとき、母の声や笑顔を映像で残していたら…。」その後悔から、このサービスは生まれました。

「だからこそ、笑顔にこだわりたい」 と鈴木さんは言います。
「感謝の気持ちを伝える映像だからこそ、しんみりした雰囲気ではなく、その人らしい笑顔で。“幸せ” という言葉を使わなくても、笑顔があれば、それだけで伝わります。家族が何度でも見返したくなる、そんな映像を作りたかったんです」

撮影前のヒアリングでは、鈴木さんが依頼者と対話を重ねながら、これまでの人生を振り返り、「どんなメッセージを残したいのか？」を一緒に整理していきます。ただ映像を作るだけでなく、自分の歩んできた道を見つめ直し、肯定する時間にもなる——これが、このサービスの大きな特徴です。

鈴木さん（左）とこれまでの歩みを振り返ります

思い出の地で撮影

長年暮らした家や思い出の地など、希望する場所で撮影ができます。

今回、森さんが撮影場所に選んだのは、若い頃から憧れだった横浜と、もうひとつは通っているダンス教室でした。「日頃お世話になっている仲間も一緒に映像に残したい」という特別な想いがありました。

実は過去に2度の怪我でダンスを諦めていた森さん。それでも、「また踊りたい」という気持ちは消えなかった。

「『うちの主人でよかったら、パートナーにしてあげて』3年前、友人の一言が背中を押してくれました」そこから再び教室へ。「ダンスはずっと続けていきたいです」——そう語る森さんの表情は、撮影中、まるで青春時代に戻ったようでした。

「自分のため」にも

取材した森さんはできあがった動画を見て「正直、こんなに素敵な映像を残せるとは思ってなかったので、本当に嬉しいです。スタッフさんたちが家族みたいに温かくて、前からの知り合いのようでした。撮影はとっても楽しくてあっという間でした。丁寧に私に寄り添って、聞いてくださったので、人生を振り返ることができました。本当にお願いしてよかったです」と話します。

森さんの他にも、「家族が喜んでくれた」「いい経験だったので、また撮影したい」「話している間にウルウルしてしまった」など、喜びの声が多数届いているようです。

完成した森さんの「ありがとうの物語」

プロの映像制作が10万円台で実現

終活ライフケアプランナーでコーディネーターの鈴木さんと、ライブカメラマン・ケントさんが手がける本格ムービー。
通常、プロの映像制作は数十万円かかることも珍しくありません。しかし、「ありがとうの物語」は、特別価格で提供しています。

申し込みはシンプル！

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依頼者とコーディネーターの鈴木さん、カメラマンのケントさんとの温かな対話から、かけがえのないワンシーンが生まれる

思い出の詰まった家の記録にも

同社はキャスティング以外に、不動産売買仲介や管理、リノベーションなどの事業を行っており、横浜にはマルイシティ横浜店5階に「住まいの情報館　ダヴィンチ 」の名称で店舗を構えています。
「長年暮らした家にはたくさんの思い出がある。後世にも記録しておきたい」という多くの声もサービスを始めたきっかけでした。家の映像を残しておいたことで、「ご家族が売却の手続きを進めやすくなった」「事前に資料として提出したのでスムーズだった」というケースもあるそうです。

あなたが最後に伝えたい言葉は何ですか？

「ありがとう」「ごめんなさい」「今まで本当に楽しかった」

元気な今だからこそ、自分の人生を振り返り、その想いを映像に刻む。 それは、自分自身への贈り物であり、いつか大切な人が見返したとき、心を温めるメッセージとなるはずです。