「まさか、うちの家がシロアリにやられるなんて……」 多くの方がそう思っています。しかし、シロアリ被害は決して他人事ではありません。特に木造住宅が多い日本では、家を持つすべての人にとって、シロアリは静かに、しかし確実に忍び寄る脅威なのです。

シロアリに食べられて家の一部がボロボロに!
国土交通省の補助事業として2013年に実施された「シロアリ被害実態調査報告書」によると、防蟻処理の保証が切れた後、一定期間なにもしなかった物件は築年数を重ねるほどシロアリの被害が増大していました。
この記事では、そんな恐ろしいシロアリから大切なマイホームを守るために、知っておくべき全ての情報を、分かりやすく、そしてちょっとだけドキドキしながらお伝えします。「怖いけど、知りたい!」そんなあなたのための、シロアリ完全対策マニュアルです。
今回、取材に応じてくれたのは…
㈱富士消毒の重岡代表
横浜市戸塚区にある株式会社富士消毒の代表取締役。1977年創業。神奈川県ペストコントロール協会理事、日本しろあり対策協会会員。一般家庭や店舗だけでなく、ビルや工場など幅広い床下の防除に携わる。富士消毒がこれまで調査してきた件数は2万件以上にものぼる。
目次
□第1章 シロアリって何者?意外と知らない「見えざる敵」の正体
□第2章 家からのSOSを見逃すな!シロアリ初期被害の見つけ方
□第3章 もしシロアリを見つけたら?プロに頼むべき理由と賢い業者選び
□住環境を守るエキスパート! 富士消毒の取り組み
□大切なマイホームを守るために、今こそ行動を!
第1章 シロアリって何者?意外と知らない「見えざる敵」の正体
「シロアリ」と聞くと、白いアリを想像しますよね?でも、実はシロアリはアリの仲間ではないんです。衝撃の事実ですが、生物学的にはなんとゴキブリの仲間!
名前から、白いアリを想像しますが成虫になると黒い羽根を持って飛び回ります。

❝黒❞い羽根を持ったシロアリがびっしり!
彼らは暗くて湿った場所を好み、木材を主食としています。そう、あなたの家の柱や土台も、彼らにとってはご馳走になり得るのです。
日本の住宅に被害をもたらす主なシロアリは、主にこの2種類!
1.ヤマトシロアリ
- ヤマトシロアリの幼虫
- ヤマトシロアリの成虫
◆北海道北部を除く日本全土に生息。
◆湿った木材を好み、特に被害は床下に集中しやすい。
◆加害箇所が巣を兼ねるため、被害は比較的限定的…とはいえ油断は禁物!
◆4月~5月頃の昼間に黒い羽アリが群飛します。床下に住み着いているサイン!
2.イエシロアリ
- イエシロアリ幼虫
- イエシロアリ成虫
◆温暖な地域を中心に生息。近年は横浜市・神奈川県エリアも要注意!
◆乾燥した木材でも、水を運んできて湿らせて加害する能力を持つ、非常に厄介なタイプ。
◆建物全体に被害が及ぶことがあり、被害スピードも速い
◆固定した巣を作り、そこから広範囲に活動します。
◆6~7月頃の夕方から夜にかけて羽アリが群飛します。
彼らは光を嫌い、人目につかない床下や壁の内部で活動するため、被害に気づいたときには既に深刻な状態になっていることも少なくありません。だからこそ、彼らの生態を知ることが、第一の防御策となるのです。
豆知識:シロアリとクロアリの見分け方
羽アリを見つけたら、パニックになる前にちょっと待って!本当にシロアリかどうか見分けるポイントがあるんです。
シロアリとクロアリの見分け方は3つのポイント
- 胴体: シロアリはずん胴、クロアリはくびれがある。
- 羽: シロアリは4枚ともほぼ同じ大きさ、クロアリは前の羽が大きい。
- 触角: シロアリは数珠状、クロアリは「く」の字型。
見分けがつかない場合は、写真を撮って専門家に見てもらうのが確実です!
第2章 家からのSOSを見逃すな!シロアリ初期被害の見つけ方
シロアリ被害の初期症状をチェックリスト形式でご紹介します。いくつ当てはまるか、ドキドキしながら確認してみてください。

床下にひそむシロアリ
- 羽アリを見た!: 春から初夏にかけて、家の中や家の周りで羽アリを大量に発生していたらすぐに相談を!特に浴室や洗面所、玄関など水回りで発見された場合は危険度アップ。
- 床がきしむ、ブカブカする: 特定の場所だけ妙に柔らかい感じがしたら要注意。床板がシロアリに食べられている可能性も。
- 柱や壁を叩くと空洞音がする: 叩いてみると特定の場所だけ音が違う、軽い音がするなど。
- 蟻道(ぎどう)がある: シロアリは光や乾燥を嫌うため、土や木くず、排泄物などでトンネル(蟻道)を作って移動します。基礎や外壁などに泥の筋のようなものがあったら、それはシロアリの通り道かもしれません。
- ドアやふすまの開閉が悪くなった: シロアリが柱などを食べた結果、家が微妙に歪んでいる可能性があります。
- 畳が湿っぽい、カビ臭い: シロアリは湿気を好むため、畳のすぐ下が被害に遭っていることも。
- 庭の杭やウッドデッキがボロボロ: 家の外もチェック!放置された木材はシロアリの格好の餌場です。
これらのサインは、あくまで初期症状の一部です。一つでも当てはまったら、「まだ大丈夫だろう」と自己判断せず、専門家による床下点検を検討しましょう。
第3章 もしシロアリを見つけたら?プロに頼むべき理由と賢い業者選び
「キャー!羽アリが出た!」「これはシロアリの仕業かも…!」 万が一、シロアリの痕跡を見つけてしまったら、どうすればいいのでしょうか?
重岡代表「絶対に自分で殺虫スプレーなどを無闇に散布しないでください! 驚いたシロアリが逃げ惑い、被害が他の場所へ拡大してしまう恐れがあるからです。見つけたらまずは、専門業者または信頼できる団体・行政などに相談しましょう」
信頼できる専門業者の選び方 – ここをチェック!
実は防除工事事業者には公的な登録制度がありません。だからこそ、信頼できる業者を見つけたり、適正な価格か判断したりするのはなかなか難しいもの。
「気持ちが悪いので一刻も早く駆除してほしい」「できる限り安く済ませたい」など、はやる気持ちをぐっとこらえて、下のチェックポイントでその業者に頼んでよいかどうかをきちんと見極めましょう。
◎実績と経験: 創業年数や施工実績は重要な判断材料です。長年の経験は信頼の証。
◎資格や協会加盟の有無: 「しろあり防除施工士」などの専門資格のほか、日本しろあり対策協会や日本ペストコントロール協会などの加盟事業者かどうかも判断基準になります
◎詳細な事前調査と見積もり: 丁寧に調査の上で、明確な見積もり(どこにどんな薬剤をどれくらい使うかなど)を提示してくれるか。複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」も有効です。
◎使用薬剤の説明: どんな薬剤を使用するのか、その安全性や効果について丁寧に説明してくれるか。
◎保証内容とアフターフォロー: 保証期間や保証内容、定期点検などのアフターフォローが充実しているか。
近年、問題となっている悪徳業者にも注意が必要です。
◆インターネット上には安価な料金を表示しておきながら、実際には高額な作業費用を請求してくる
◆床下点検と偽り家の中に入り、実際には存在しない被害を指摘して工事を急かすような詐欺行為
住環境を守るエキスパート! 富士消毒の取り組み

横浜市戸塚区にある㈱富士消毒
横浜市戸塚区で1977年創業の富士消毒は、「お客様と地域に幸せを」をテーマに快適で安心な住環境を長く守るエキスパートです。
その思いを言葉だけでなく、全ての施工スタッフが白蟻防除施工士のライセンスを取得している確かな技術で実現し続けてきました。これまで、一般家庭や店舗のみならず大型ビルや工場などの防除作業も手がけており、調査件数は2万件以上にものぼります。
薬剤は人や環境に配慮したものを使うことを徹底しているため、子どもやペットのいる家庭からの依頼が多いのも富士消毒の特徴。
重岡代表「実は弊社で一番多いのは、リピーターのお客様なんです」
その理由は、施工後5年間の保証付き、3年目と5年目には無料点検も実施する手厚いアフターフォローがあるからこそ。築年数に伴って被害が大きくなる傾向のシロアリは、施工後も定期的な予防が必須だそうです。さらに作業にあたるスタッフのマナーや身だしなみも徹底し、「もう一度富士消毒さんにお願いしたい」と思っていただけるような、お客様との信頼関係も大切にしています。
富士消毒の思いはもう一つ。「地域への恩返し」だと言います。創業地である戸塚区はもちろんすべての快適な住環境を守り、そしてそこに住む人々の笑顔を守り続けることが害虫・害獣駆除業者としての大きな役割だと考えているそうです。
大切なマイホームを守るために、今こそ行動を!
シロアリは目に見えないところで静かに、しかし確実にあなたの大切な家を蝕んでいきます。その被害は経済的な負担だけでなく、住まいの安全性や家族の安心をも脅かす深刻なものです。
しかし、正しい知識を持ち、適切な対策を講じることで、シロアリ被害のリスクを大幅に減らすことができます。
覚えておいてほしい3つの鉄則
- 早期発見・早期対応!定期的なセルフチェックと専門家による点検を。
- 怪しいと思ったら迷わず専門家へ!自己判断は禁物です。
- 業者選びは慎重に!安さや短い工期に惑わされず信頼できる業者に依頼を。