『NPO法人 宮前かぐやの里』だより【17】巨匠の作品で七夕に彩り

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『NPO法人 宮前かぐやの里』だより【17】巨匠の作品で七夕に彩り
巨匠の作品で七夕に彩り

 障害者向けグループホーム「宮前かぐやの里」に、黄桜酒造の河童のキャラクターで名を馳せたイラストレーター・小島功さんの未完成の原画が飾られている。

 これは、東有馬在住で小島さんの最後の弟子である畳ショージさん(81/本名・塩田捷治さん)が同施設に寄贈したもの。縦73センチ・横140センチの大きな作品で、青竹の縁台の上で夕涼みをしている女性が描かれている。一般的に未完成品は燃やしてしまうことが多いため、畳さんは「とてもめずらしい」と話す。

 畳店を営んでいた畳さん。幼馴染の紹介で小島さんの自宅に畳替えに行き、意気投合したのが弟子になるきっかけとなった。40代後半にリタイヤ後、全国の旅先で風景画を描いた。小島さんに教えを乞うなかで「風景よりも人物画の方が向いている」と指摘され、畳に焼きごてで焦げ目を付けて描く独自の手法を考案。現在も漫画似顔絵家として活動している。小島作品のコレクターとしても知られ、塩田たたみ店の横に「小島功アートギャラリー」を開設。集めた版画は30枚以上だという。「夢の中で小島先生も喜んでいる。多くの人に見てもらいたい」と4年前から少しずつ寄贈を続けている。

『犯罪と依存症から身を守る』(新装版)

 元宮前警察署長でかぐやの里施設長の小坂公造さんは、「アルコールやギャンブルなどの物質や行動に、程よくはまるなら、ストレスも発散し楽しく快適ですが、はまり過ぎて依存症になると衝動性により犯罪を犯すおそれがあります」と持論を語る。

小坂公造施設長

 起因する犯罪を防ぐ方法の一つとして、『やめられない』『性依存』を読んで、病気の怖さを知ることを勧めている。パチンコで借金が膨らみ、闇バイトに手を出したギャンブル依存症の若者や、痴漢や盗撮、買春などの性犯罪を犯す性依存症者などが、この病気の怖さを知れば、罪を犯して人生を棒に振ることもなかったかもしれない――。小坂施設長はそんな思いから、依存症になる原因と防止策などをまとめた冊子『犯罪と依存症から身を守る』(新装版)を新規に作成。同施設やアリーノ、福祉パル、宮前区役所向丘出張所、菅生こども文化センターなどで無料配布している。

「宮前かぐやの里」ホームへ

住所

神奈川県川崎市宮前区南野川1-11-10

問い合わせ

NPO法人 宮前かぐやの里

電話

044-750-0831

044-750-0831

公開日:2023-07-07

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