川崎市宮前区を拠点に、地域に根差した住まいづくりで親しまれている井上工務店。「お客にとって本当に心地よい暮らし」を追求し、創業50年を超えて安心と信頼の住まいを届けています。その3代目社長を務めるのが井上雄貴さん(39)です。3代目自らが、初回の問い合わせから設計、施工、完成後のアフターフォローまで一貫して対応することで、迅速な対応と安心感を提供しています。
井上工務店は、腕利きの大工だった祖父が創業し、2代目の父が株式会社として法人化し、業務を拡大してきました。父の背中を見ながら育った井上さんですが、大学卒業まで家業を継ぐか迷っていたそうです。一度は内装メーカーに就職しましたが、「生まれ育った場所で力になりたい」との思いから、27歳のときに一社員として入社し仕事を学びました。2021年に先代の父からバトンを渡され、35歳の若さで社長に就任しました。
「ワンストップサービス」で安心の住まい作りを
少子高齢化の影響を受け、住宅需要の減少や職人の高齢化による人材不足など、地域の工務店は厳しい時代を迎えています。こうした状況の中、井上さんがコンセプトとして掲げたのが「ワンストップサービス」です。
住宅を購入する場合、土地選びから家の設計、住宅ローンの申し込みなど、それぞれ専門家の助言が必要となります。そのため金融機関や工務店など複数の業者と契約を結ぶ手間がかかり、お客様任せになってしまうことも少なくありません。
- 井上工務店では、社長の井上さん自らが窓口となり、猥雑な手続きをまとめて行います。どのような住まいを実現したいのか、予算や工期など、お客様の様々な希望を直接聞きカタチにしていきます。もちろん、施工後のアフタフォローまでしっかりお客様に寄り添っていきます。
井上工務店が施工した住宅。伝統的な日本家屋からモダンな住まいまで手がけている
暮らしをトータルサポート
井上さんは、事業の拡大にも取り組んでいます。新築住宅はもちろんのこと、リフォームやリノベーション、さらには福祉施設の建設、不動産売買、賃貸管理まで幅広く手掛けています。「うちは、依頼されれば何でもやるんです」と冗談めかします。
1級建築施工管理技士と宅地建物取引士の資格を持つ井上さん。建築工事と不動産仲介の両方の専門的知識があることも強みです。「リフォーム前提で中古物件を探したい」という人には、物件選びの段階から建築のプロとしてアドバイス、「注文住宅を検討している」という人には、設計・建築の視点を踏まえた土地選びが提案できます。
最近では、賃貸物件の管理業も行っており、入居者からの困りごともすぐに対応ができるため、オーナーからも入居者からも安心と評判です。
- 「守備範囲は広く」
小・中学校では野球に熱中した井上さん。今の経営を野球用語を用いて「守備範囲は広く」とたとえます。「住まいに関する困りごとや悩み、要望に応えていきたい」