コラムの第二弾は犬桂商店会のクリーニング店、エバークリーニングの店主岡田寿春さん。家庭でもできる「粉末タイプの酸素系漂白剤を用いたシミ抜きの仕方」を教えていただきました。
このコラムでは、地元商店の皆さまの技や知恵を紹介していただきながら、商店街の皆さんの人柄も知っていただきたいと思います。ぜひ、みなさんも栄区の商店街を知っていただき、足を運んでみてください!
アイロンと漂白剤であっという間に元の色
エバークリーニングは岡田さんの父、敏明さんが始めたクリーニング店。45年以上の歴史があります。敏明さんは横浜マイスターやTV出演もした〝匠のクリーニング屋″ですが、息子の寿春さんも店を継いで10年。洗濯のプロフェッショナルです。
そんな岡田寿春さんが「勘違いしている人が多い」というのが酸素系漂白剤(粉末タイプ)の使い方。「漂白剤は洗濯機に入れただけではだめ。熱を加えないと効果を発揮しないからです」と話す。
- そこで、今回は岡田さんが教える「酸素系漂白剤でシミを抜く方法」を紹介します。
早速シミ抜き…のその前に
食品や汗でシミがついてしまった。そんな時にまずやるべきことは「普通に洗濯をすること」です。「シミには色々な成分が含まれているので、まず洗濯で落ちる成分は落とし、それでも残った場合は漂白剤を使って下さい」。しっかり乾いて、それでもシミが残ったらシミ抜きスタートです。
使うのは漂白剤、アイロン、コップ
使うのは酸素系漂白剤(粉末タイプ)、アイロン、そしてコップ。まずは、漂白剤に水を少量入れて溶かします。水を入れすぎると漂白剤が生地の上に乗らないため、生地の上に乗るくらいの粘度がベストです。
次にコップを置き、その上に服をセット。シミの上に漂白剤を乗せます。
そして、その上からアイロンでスチームをシュー―――と吹きかける。
これを何回か繰り返すと、次第にシミが薄くなっていきます。注意点はアイロンを生地にくっつけないこと。そして、生地によっては変色する場合があるので、目立たない所で試してからの方がよいでしょう。
服全体にシミが広がっている場合は漂白剤を入れた熱湯につけても効果が期待できるようです。ただし、お湯が冷める前に取り出して絞ってしまうと皺が残ることがあるので注意して下さい。
生地の種類は確認を
なお、この方法でシミ抜きができるのは綿、麻、ポリエステルのみ。ウールやシルクにはできません。また、血のシミは洗濯機に入れる前に固形石鹸でこする。油シミはクリーニング店に持ち込みドライクリーニングを依頼するのが確実です。
チェーン店ではないクリーニング屋の魅力
かつてはどこにでもあった個人経営のクリーニング店。しかし、最近は目にする機会が減ったような気がしませんか?
それでも岡田さんは「大型のチェーン店ではできない仕事がある」と言います。「黒いものは黒いもので、白いものは白いものでまとめて洗います。さらに、デリケートなものは1点で洗うことも。こうした細やかな作業は、工場で一気に洗うチェーン店ではできないでしょう」。もちろんアイロンも一点一点丁寧にかけます。
大事な洋服こそ、こうした店に頼みたいもの。エバークリーニングには「いいものだからお宅に持って来た」というお客さんが多く訪れます。
エバークリーニングのサービス
岡田さんがこれまで手掛けたことのある衣服は多数。シャツやスーツはもちろん、着物やウエディングドレスもお手のもの。
- 「まずは相談して頂ければ、最善を尽くします」。大事な服にシミが!そんな時は相談してみては。
今後も商店街の皆さんの温かさと技術を感じていただけるよう、これからも様々な情報を発信していきます。犬桂商店会にも足を運んでみてくださいね。
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