2026年1月、鉄砲道とサザン通りが交差する信号のほど近くにオープンした「CRAYD BOOKS & COFFEE(クレイドブックス)」。車通りの多い鉄砲道に面しながらも、一歩扉の中に入れば、そこには外の喧騒を忘れさせる静かな空間が広がっています。
ここは、コーヒーやスイーツを味わいながらゆっくりと本を楽しめる「独立系書店」。店内に整然と並ぶ本は、店主の吉田悠希(ゆき)さんが選書したもの。オープンに合わせ約1,000冊をセレクトしました。「ほっとして、ハッとする本」をテーマに、あえてジャンル分けはせず、内容の共通性を大切にした並びになっているとか。大型書店ではなかなか出会えない、問いや気づきを与えてくれる個性的な本が並びます。棚を眺めているだけで、自然と求めている一冊と目が合う。そんな偶然の出会いも、このお店の楽しみ方の一つです。
雲間から差し込む、一筋の光のように
店名の「CRAYD」は、Cloud(雲・モヤモヤ)とRay(光)を掛け合わせた造語。「雲間から差す一筋の光のように、心の中のモヤモヤを晴らす小さな希望を見つけてほしい」という願いが込められています。

「何かおすすめはありますか?」と吉田さんに尋ねると、『死ぬまで生きる日記(土門蘭著)』を紹介してくれました。日々の中で「楽しい」や「嬉しい」といった感情を確かに味わいながらも、同時に希死念慮を抱くという著者が、カウンセラー等との約2年間にわたる対話を通じて、自分自身と向き合い、生きる意味を見つめ直していく記録ということです。吉田さんの語り口でその背景に触れると、自然とその一冊が持つ世界観に引き込まれていきます。

本の余韻に浸る、コーヒーと手作りスイーツ
お気に入りの一冊を見つけたら、併設されたカフェでゆっくりとページをめくることができます。
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ドリンク: 東京の人気店「アマメリアコーヒーロースター」の豆を使用したコーヒーや大磯「TE HANDEL」の有機茶葉を用いたノンカフェインのハーブティー、湘南の海を想起させるメロンソーダなどが並びます。
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スイーツ: 夫・圭佑さんが手がける手作り。国産レモンを用いたレモンケーキやグルテンフリーのバスクチーズケーキなど、読書の傍らに寄り添うメニューが揃います。卵のコクを活かした固めのプリンにはプレンティーズのアイスをトッピングすることもできます。

茅ヶ崎の「飾らない日常」に惹かれて
吉田さん夫妻は、海沿いの暮らしを求めてコロナ禍の中、県外から移住してきました。海沿いの街は多くある中でも茅ヶ崎を選んだ理由を伺うと、「茅ヶ崎には飾らないけれど楽しい日常があって、ゆっくり流れる時間に惹かれた」とうれしい答えが。味のある個人商店が多いことも気に入っているポイントだそう。ご自身の好きなことを振り返って「この場所で仕事をしたい」と開業を決めたそうです。

「CRAYD」という造語のとおり、日々の違和感やモヤモヤを少しすっきりさせるきっかけを届ける場所。春の柔らかな日差しが差し込む店内で、日常の喧騒を離れ、自分と向き合う穏やかな時間を過ごしてみませんか。














