1868年5月の戊辰箱根戦争を所蔵資料などで振り返る企画展が箱根町立郷土資料館(箱根町箱根湯本266)で開催されている。
同年1月の鳥羽・伏見の戦いに端を発した戊辰戦争では、箱根の湯本・山崎地区も戦場となった。幕府への恭順と勤王を巡り藩論が二分された小田原藩と、上野で蜂起した彰義隊に呼応して沼津から箱根の関所を超えた旧幕府の遊撃隊が同地に戦いの歴史を残している。
この企画展では、足柄上郡にも影響を及ぼした戊辰箱根戦争の様子が、当時の地図や砲弾、写真、古文書などから垣間見ることができる。
小田原藩が佐幕と勤王で混迷した戊辰戦争では、関本や金井島、沼田、和田河原、狩野、塚原、吉田島、岩原、飯沢、駒形新宿などが疎開地となり、人足や金銭的負担も強いられたとされる。
これらの歴史を編んだ南足柄市史6通史編I(戊辰箱根戦争と村むら)とともに企画展の資料を観ると、当時の歴史がより浮き彫りになる。
企画展は11月25日(日)まで。入館料300円(65歳以上と小中学生150円)。水曜日と最終月曜日休館。午前9時から午後4時。(問)同資料館【電話】0460・85・7601。