小田原市内のイベントに記者が参加し、魅力を伝える体験レポート。2019年開催の「日本まちあるきフォーラムin小田原」のプレ企画、2018年7月10日に行われたまち歩き体験ツアー「小田原まちなか、まちあるき」の第2弾に参加した。
小田原駅に午前9時集合。歩き出す前から軽く汗ばむほどの蒸し暑さ。これから2時間、心してかからねば。今回のガイド、小田原まちセッションズ代表・まち歩きコーディネーターの平井丈夫さんの先導でいざ出発。
緑一番商店街で、開店時間を早めて迎えてくれたのはマツシタ靴店の松下善彦さん。創業100周年のお店の歴史や、看板商品「ギョサン(樹脂製サンダル)」への思いを話してくれた。
国有形登録文化財のだるま料理店を経て、「なりわい交流館」でひと休み。冷たい麦茶で生気がよみがえる。もとは昭和初期に建てられた旧網問屋で、軒を支える太い角材は小田原商家の典型的な造りの「り」というらしい。「マンホールカード」の小田原市版も配っていた(数量限定)ので記念に1枚いただいた。
再び歩き出し「かまぼこ通り」へ進む。1814年創業の蒲鉾店・でできたての「揚げかまぼこ」が登場。参加者の女性は「プリプリして美味しい」とにっこり。続いて、はす向かいのへ。いい香りが漂う店内にはかつお、そうだ、さばなど魚の種類や用途別の削り節がずらり。ご主人がひとつまみ手に乗せてくれたさば節をほおばりながら店舗脇から海側へ。
潮風を感じながらしばし行くと、御幸の浜市営プール近くで「旧小田原魚市場」の案内板を発見。QRコードをスマホで読み取ると昭和30年代のぶり漁の動画が再生開始。これは便利だ。通りに戻って「小田原蒲鉾発祥の店」鱗吉では、人気の伊達巻を試食で味わった。
国道1号線を横断し、市郷土文化館でゴール。見どころいっぱいで予定時間を少々オーバー。平井さんは「人の出会い、ふれあいはまち歩きの醍醐味。今回それを感じてもらえたのでは」と振り返った。