「新着資料展 歴史・民俗の逸品」
横須賀市自然・人文博物館では4月27日(土)から6月9日(日)、近年収集した貴重な資料や未公開のものを集めた「新着資料展 歴史・民俗の逸品」を催す。会期中には今年3月に市が公表した建設途中の東京駅の写真原本も展示される。
通常、博物館で収集した資料は、その価値を分析し、他の資料との比較や関連性を明らかにして展示するのが基本。しかし、今回は「歴史・民俗の逸品」と題し、テーマを広げ近年収集された未公開の資料をまとめて展示する。
GW期間中は写真原本も特別公開
中でも貴重な資料が、2017年に西行政センターの地下倉庫で発見された建設途中の東京駅の写真。1914年の同駅開業の3年前(明治44年)に撮影されたもので、鉄骨工事を終えた状態を写している。国内に数点あるとみられているが、所在は不明。周囲にいた人も鮮明に映っていることから「大がかりな撮影でかなりの費用をかけたのでは」と同館学芸員。展示では、ルーペを使い複製写真を細部まで見学することができるほか、会期中の4月27日(土)から5月6日(祝)まで、写真の原本を特別公開する。
その他、1935年にさいか屋で購入したという七段飾りの雛人形や、幕末から近代の三浦半島を生きた農民の日記「浜浅葉日記」など民俗学や歴史学、建築史の分野をまたいで展示する。
改元記念 皇室関連資料も
会期中、改元を記念し、魚類学者としての陛下の研究成果など、同館に所蔵されている皇室関連資料も展示している。陛下が美智子様と相談して和名をつけた「ギンガハゼ」や当時の紀宮様と命名した「シマオリハゼ」を標本と共に紹介している。その他、教育勅語や「人間宣言」を報じた新聞なども並ぶ。