「寒さが残る早春、蕾の朱色が霞む中で、白梅が一輪、また一輪と開きます」。
これは、南区にある相模原中央緑地(木もれびの森)を題材に中央区在住の画家・山本悟さんが描いた作品=写真上=に添えた言葉。山本さんの水彩画個展が、あす2月7日(金)から10日(月)まで市民ギャラリー第一展示室(セレオ相模原4階)で行われます。
大手部品製造会社を長年勤め上げ、個展で得た収益金で市に寄付を行っている山本さん。その数は10回を超えました。あすから行われる個展では、1年間描き溜めた新作など48点が並びます。
柔らかな光描き
新宿御苑や皇居のお堀・千鳥ヶ淵までスケッチに行くこともあるが、多く筆をとるのは地元の木もれびの森。四季折々で景色が変わっていく様子や、自然の中に「命が垣間見える」ところに創作意欲がわくのだといいます。
繊細で柔らかな作風がモットー。季節によって異なる「陽」の見え方を丁寧に描いており、火の陽は森の中の散歩道を黄金色に照らし、冬の陽の温もりは木々の命をよみがえらせるといった変化を作品ごとに見せています。「柔らかな日本の風景を描いています。体の不自由な方にも見やすいよう、通常より低めに展示しております。どうぞお立ち寄りください」と山本さんは話しています。