鎌倉市が昨年9月から行ってきた鎌倉駅西口駅前広場の再整備がこのほど完了した。待ち合わせスペースの拡大などを段階的に進めてきた同事業。担当者は「多くの利用者に安全で快適な環境を感じてほしい」と話す。
広場の再整備計画
1983年に整備されて以降、観光客を中心に待ち合わせや休憩場所、東口への地下道につながる動線として利用されてきた鎌倉駅西口駅前広場。約410平方メートルの限られた面積に植栽や喫煙所、ベンチなど多くの占有物が配置され、「混雑時には待ち合わせと通り抜けの利用者が交錯し、安全な歩行に支障をきたしていた」という。
そこで市は、広場の再整備を「第3期基本計画 後期実施計画」(17年度〜19年度)の重点事業に位置付けた。広場のレイアウト変更に向け、17年に広場利用者へのアンケートなどを実施。18年2月に整備方針を策定し、昨年2月、市議会定例会の新年度予算案に関連費用を盛り込んだ。
時計台そばの喫煙所を廃止
工費は約4500万円。昨年9月に着工し、人だまりスペースを確保しながら段階的に整備を進めた。遠足の児童の待機場所にもなっていることから、10月には時計台そばの喫煙所を廃止に。その後、広場内の時計台やサクラ、クスノキの場所はそのままに、その他の植栽などを縮小し、人だまりや通路用スペースを広く確保した。
バリアフリー化も
また市と協働で観光ガイド「ぶらり鎌倉マップ」を制作している団体「鎌倉・文化の森」などと共に市が新たな観光案内板を作成、設置したほか、広場と周辺の歩道との高低差を解消するバリアフリー化も図った。
市市街地整備課は「これから市民や来訪者にとって、快適な空間として利用してもらえれば」としている。
緊急事態宣言により、鎌倉市長は「鎌倉には来ないで!」とお願いしている。現在は閑散としているが、宣言が解けたら、是非待ち合わせ場所、観光スポットとしてほしい。