新型コロナウイルス感染拡大防止のため、政府による休業要請や外出自粛が行われる中、人々の暮らし方とともに買い物の仕方に変化が表れています。町田市の成瀬台小学校近くの八百屋「やさいのナイトウ」((株)WAKATSU/若月幸平社長)は同店の駐車場を利用して野菜などの詰め合わせを販売する「ドライブスルー八百屋」を始めました。
野菜ソムリエが厳選した新鮮野菜
買い物中に「密」状態になることに不安を覚える消費者が多いことから、車に乗車したまま様々なサービスが受けられるドライブスルーが各地で広がりを見せています。やさいのナイトウでは、野菜ソムリエが厳選した新鮮野菜などの詰め合わせをスタッフが購入者の車のトランクや座席に積み込む、「ドライブスルー八百屋」を5月4日から実施しています。
新型コロナ禍にともなう緊急事態宣言を受け、まち☆ベジグルメ店として町田産の農産物なども扱う同店にはお客さんが多く来店し、店内だけでなく店の外まで行列を作ってしまう状況が続いたといいます。「このままだとお客さんやスタッフ、近隣の方々に迷惑が掛かってしまう」。そんな時、同店の若月社長が都内の「ドライブスルー八百屋」の取組をニュースで知り、すぐに取り入れました。
ホームページ、FAX、公式LINEで注文
「ネットスーパーは割高だったり、買い方が難しかったりします。わかりやすい注文方法と受け取り方、最小限の接触で安心安全な買い物をしていただける」と若月社長は話す。最初は数量限定で常連客にのみに発信したが、すぐに予約でいっぱいになりました。需要があると感じ、人員や仕入れなどの販売体制を整えて5月11日から毎日、人数制限なく実施することにしました。
ホームページの注文フォームかFAX、同店公式LINEで注文。日時を決め、駐車場に到着して電話をかけるとセットの入ったボックスを持ってきてくれます。購入者は車から降りることなく購入することができます。
野菜と果物のセット商品
販売品目はジャガイモやニンジン、レタスなどの野菜・果物13〜14品目と卵セットの3,500円(税込)と、米5kgを加えた5,000円(税込)の2種類。野菜と果物のセット内容は入荷状況により変動します。米は地元の米屋きゅうさんブレンド米を提供。
今まで重い荷物を運べず買いたいものが買えなかったという高齢の利用者からも喜ばれているといいます。若月社長は「地域貢献の一つの形」と、緊急事態宣言解除後も継続していきたい考えです。
リニューアルを控え6月5日で一時終了
1979年に創業したやさいのナイトウ。同店で20年働いてきた若月社長が昨年3月に先代の内藤さんより店を引き継ぎ、屋号をそのままに運営している。6月23日(火)に店舗のリニューアルオープンを控えており、現在店の裏手にある駐車場に店舗を新築する工事が進められています。そのため併設するフレッシュジュースの店「66KITCHEN」とともに、6月6日(土)〜21日(日)まではいったん休業になり、ドライブスルー八百屋も6月5日(金)の販売で一時終了となります。