昭和初期の米屋を生かした土間、蔵、畳。どこか懐かしくなる空間に、独特なタッチのイラスト画と草花の写真が並ぶ。
藤沢市在中のふたり
手掛けたのは金子健治さん(80)=湘南台在住=と廣田邦夫さん(71)=高倉在住。金子さんは「地球環境や共生、多様性のゆくえ」をテーマに女性や猫、地球を抱えた姿のアマビエなどのイラスト画やモノクロ写真を展示。一方、廣田さんは長久保公園などで撮影した四季折々の鮮やかな草花の写真を出展する。
ジャンルや個性は異っているが、互いに刺激を受け、「撮影の技術が上がったな」「イラストも写真も多彩だ」とたたえ合い、創作活動を続けている。
ギャラリーが縁で再会
二人は今回展示を行う蔵まえギャラリーが縁で再会した旧友同士。元藤沢市役所職員で、在職時代は市役所の所在地をバンド名に冠した「一丁目一番地バンド」を結成し、金子さんがサックス、廣田さんがフルートでジャズを奏で、切磋琢磨していた。
退職後は交流が途絶え、第二の人生として作品づくりを行っていたが、数年前に再会。その喜びとともに意気投合した。金子さんは「創作することが生きている証。遠くに出掛けなくても創作で心の充実を感じられる」、廣田さんは「いかに花が生き生きするか、語り合いながら撮影している」と話した