いまに生きる「かながわの伝統文化」を知ろう!「獅子舞」「神輿」「わらべ歌」など特別編集動画を配信【2021年3月25日から】

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いまに生きる「かながわの伝統文化」を知ろう!「獅子舞」「神輿」「わらべ歌」など特別編集動画を配信【2021年3月25日から】

2021年3月13日に開催される予定でしたかながわ伝統芸能祭「かながわ伝統文化こども歳時記」の公演は、新型コロナウイルス感染防止のため、神奈川県立青少年センター紅葉坂ホールでの公演が中止となりましたが、特別編集動画が3月25日より公式You Tubeチャンネルで配信されています。

配信動画はこちらからご覧ください。

そもそも「こども歳時記」とは?

かながわ伝統芸能実行委員会(事務局:神奈川県文化課)が主催する県内に伝わる様々な伝統文化を紹介する催しのことです。地域で受け継がれている四季折々の年中行事や伝統芸能を広く知ってもらうことを目的に、横浜市西区の県立青少年センターホールで出演団体を招き公演やワークショップを開催するものです。

日常を健やかに送る「祈り」

日本の伝統文化は子どもの成長や家内安全、疫病退散など、日常を健やかに送るための「祈り」が込められているもの。かながわの郷土芸能を中心に、世代を越えて伝えられてきた「祈り」が込められた唄や演奏、踊りの持つ魅力を、子どもから大人まで分かりやすく紹介します。実行委員会では「疫病や災害など数々の困難に打ち勝ってきた伝統文化の持つ不屈のパワーやカッコよさ、美しさをご家族で感じていただき、希望へのエネルギーとして春を迎える機会にしたい」と話しています。

5団体が出演、インタビューなどで魅力に迫る

動画に出演するのは神奈川県内の郷土芸能や伝統文化に関わる3団体と、伝統芸能の魅力を発信し続ける2組のアーティスト。その魅力あふれる出演者は、箱根宮城野獅子舞保存会今宿松尾大神神輿保存会特定非営利活動法人 日本わらべうた協会尺八&筝ユニット 五二三(こいぶみ)日本舞踊家集団・弧の会(このかい)です。

1 箱根宮城野獅子舞保存会

箱根の湯立獅子舞(国選択無形民俗文化財・神奈川県指定無形民俗文化財)の2つの保存会のうちの1つ。古来より疫病退散の祭礼として受け継がれています。

  • 動画では、多くの演目の中より『三本剣の舞』と『湯立の舞』を披露。『湯立の舞』の中で行われる『湯たぶさ』は、煮えたぎる大釜の中に熊笹を束にして漬け込み、その熱湯を帯びた熊笹を参拝者に向けて振りかけ、参拝者の無病息災を祈念するというものです。
  • 他にも、宮城野獅子舞の歴史や誕生した背景、また演目の解説、地域でお祭りを次世代に繋ぐことの意義、湯立獅子舞の将来についてなどをインタビューを通して紹介しています。

2 今宿松尾大神神輿保存会

湘南を代表する夏の風物詩で、県指定無形民俗文化財に指定されている「浜降祭」を構成する神輿保存会の1つ(茅ヶ崎市)。禊・疫病退散のための祭礼の県内の代表例として知られています。

  • 動画では、神輿を担いでいる様子などの紹介をはじめ、地域における神輿保存会の活動について同会のメンバーに話を聞いています。

3 特定非営利活動法人 日本わらべうた協会

神奈川県を中心に郷土資料館や児童館、公民館などで「あそび」を伝える実践を続ける一方、わらべうたを中心に「伝承あそび」は教えるものではなく皆で伝え合うことが大切で、それにより地域が活性化するよう活動に取り組んでいる団体です。

伝統文化とは、年中行事やお祭りのように地域の日常の一部であり、本来「鑑賞」するものではなく、もっと気軽に「参加」するものと呼びかけています。郷土芸能だけではなく、昔遊びに関しても、それに参加することで生まれる多世代のコミュニケーションこそ大事にしたいという思いが活動に込められています。

  • 動画では、コロナ禍の中でも、家族や3世代で楽しめる遊びのうち、神奈川県に伝わるものを中心に紹介しています。

4 五二三(こいぶみ)

東京藝術大学音楽学部邦楽科卒業の尺八・辻本好美と箏・伊藤江里菜によるユニットです。在学中より活動を始め、2013年『五二三〜koibumi〜』としてデュオを結成。現在、国内なのみらず海外での演奏活動も幅広く行っていて、その演奏技術と表現力、また普及活動などの姿勢が高く評価されています。江戸時代より伝わる古典曲をはじめ、現代曲、ポップス、オリジナル楽曲等、音楽ジャンルを問わず幅広く演奏を展開しています。

  • 動画で披露する『春の海』は宮城道雄作曲で瀬戸内海の穏やかな春の海の様子を描いた世界的に知られる楽曲です。必ずめぐり来る春と、新たな季節に向けて抱く希望をイメージできるような内容となっています。

5 日本舞踊家集団・弧の会(このかい)

日本舞踊を未来に繋げようと、その普及と新たな創造の可能性に挑む、第一線で活躍中の男性舞踊家たちが流派を超えて結集したユニット。1998年に結成。紋付・袴のみの「素踊り」を基本コンセプトに、わかりやすく迫力に満ちた新作舞踊を次々と発表。中でも2000年度初演『御柱祭(おんばしら)』は、日本舞踊の新作としては異例の60 回を超える再演を全国各地で重ね大反響を呼んでいます。また若い世代に向けたレクデモ、ワークショップなどを精力的に展開中。アート&エンターテインメントとしてのクオリティは各方面より高い評価を得ていて、伝統芸能の世界で今熱い注目を浴びる日本舞踊家集団です。2000年度 舞踊批評家協会新人賞、2008年度 文化庁芸術祭賞優秀賞を受賞。

  • 動画で披露する若獅子邪気払いの足拍子と鈴の音など古典舞踊の三番叟物の動きや様式をベースとしながらもスピード感、躍動感に溢れた振付で、日本の伝統的な身体表現から「未来に向かって解き放たれる」ような爽快感をもつ作品です。

なぜ「伝統文化」は大事にしないといけないの?

日本人の教養、嗜み、作法?…地域活性化?はたまた観光振興?何となく分かっていても、改めて考えるとピンとこないという方も多いのでは。そこでかながわ伝統芸能祭事務局にお聞きしたところ、腹にストンと落ちる答えが返ってきました。

「伝統文化は、いまを豊かにし、未来に希望をつなぐものです」

そうです、お祭りなどは、地域のおじさんやおばさん、お兄さん、お姉さん、子ども達…。その斜めの関係をしっかりつなぎ、コミュニティーの輪を結び、豊かな地域社会づくりにつながっているということなのです。次世代に伝承する喜び、子どもにとっては思い出になるばかりではなく、昔遊びやお祭りの準備などを通して促される発育や知恵、社会性があるといいます。

事務局の担当者からは「『日常の伝統文化』にある、現代の生活を豊かにするヒントを体を使って再発見する取り組みが『こども歳時記』なのです」と説明していただきました。

事務局は県立青少年センターに

かながわ伝統芸能祭実行委員会の事務局がある神奈川県立青少年センターは、青少年の支援や活動に関するさまざまな事業を展開する神奈川県の施設です。

事業の柱は4つ。

  • 青少年の体験学習を推進する支援・指導者の育成
  • 青少年のひきこもり、不登校や非行等への対応
  • 青少年や県民の舞台芸術活動への支援
  • 青少年の科学体験活動の促進支援。

建物は日本のモダニズム建築をリードした建築家・前川國男の設計。センター1階には「紅葉坂ホール」があり、2階には演劇・ダンス・パフォーマンスなどの小劇場「スタジオHIKARI」や演劇資料室があるなど、広く県民に親しまれています。

住所

神奈川県横浜市西区紅葉ヶ丘9-1

問い合わせ

神奈川県立青少年センターホール運営課

電話

045-263-4475

045-263-4475

(午前9時~午後17時)

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公開日:2021-04-26

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