「かながわの花の名所100選」に選ばれている中原区の春の名物・住吉ざくら。今年も約250本のソメイヨシノが咲き誇っている。
年間を通して手入れをするのは住吉地区14町会の役員や近隣商店街、ボーイスカウト、ガールスカウトで成る住吉観光協会(内田治彦会長)。40年以上、「さくら祭」を続けている。
コロナ禍で迎えた3回目の春。密が懸念されるパレードや演芸は今年も中止したが、今月19日、櫓橋から八幡橋までと中原平和公園に約200個のぼんぼりを取り付けた。「コロナ禍でも桜は咲く。お祭り気分を演出したい」という会員らの思いからだ。
地域のさまざまな催しが中止になり、住民間の交流機会が減っているが、住吉ざくらは自然と人と人の繋がりをつくってくれるという。「会員同士で楽しそうに設置している様子や地域の皆さんが足を止め、みんなで楽しんでくれる姿を見るのが喜び」と内田会長。副会長の一人、中野博さんは「ぼんぼりを飾ることで、地域の皆さんの元気の後押しになれば」とやりがいを語る。
ぼんぼりは4月9日まで設置。渋川に流れる花びらが筏(いかだ)のように見える「花筏」が隠れた名物という。