「逗子海岸で毎朝ラジオ体操をしている。今では大勢の方たちの朝の日課となっており、取材してみてはどうか。身体を動かすと気持ちいいので記者さんも体験を」—。こんなお便りをいただき、記者は寝ぼけ眼をこすりながら、早朝の逗子海岸へと向かった。
9月13日、澄んだ空気の逗子海岸中央入口へ向かうと、挨拶を交わしている人たちの姿があった。散歩途中の人たちもその中に入り、真っ赤なTシャツを着た男性とともにストレッチをしている。
午前6時30分、NHKラジオ第1からお馴染みの曲が流れると、ぞろぞろとさらに人が集まり、適度な距離を保ちながらラジオ体操を始めた。子どもから大人までその数は約70人。「多い時は100人くらいになる」と話すのは、先ほどの男性。逗子新宿二丁目整体院を営む重光裕行さんだ。
1年ほど前、海岸で知人らにストレッチを伝授していると、「私にも教えてほしい」と自然にその輪が広まった。もともと体操選手で指導者としても活動し、身体や健康作りのエキスパートである重光さんは「皆さんに喜んでもらえるなら」と快諾。毎朝6時25分にストレッチを教え、30分からラジオ体操をやるようになったという。
正月やお盆も関係なく、雨が降らない限りは毎日行っている。「告知をするわけでもなく、さっと集まり、さっと解散するのが良いところ。何より朝の逗子海岸で身体を動かすのは楽しく気持ちがいい。毎日の健康習慣を始めてみませんか」と笑顔で話した。