今年創立70周年を迎えたことを記念して菅町会(濃沼健夫会長)が制作を進めてきた記念誌がこのほど完成した。濃沼会長は、「地区の皆さんが協力して、より良いまちづくりに取り組んでいただくための一助となれば」と期待を込める。
人口約4万3千人、2万2千世帯が居住する菅地区。菅町会はそのうち約8200世帯が加入する日本有数の大所帯だ。
発足は1953年。60周年に先立ち16年前に記念誌を制作した経緯がある。当時の記念誌は地域と町会の変遷を辿る「読み物」としての性格が強い内容だったことから、町会役員らからなる編集委員会は今回、写真を多用して「眺める」をコンセプトとし、一昨年から準備を進めてきた。
記念誌はA4判98頁。地区を構成する菅、菅稲田堤、菅野戸呂、菅馬場、菅北浦、菅仙谷、菅城下の7つのまちの紹介や菅と町会の歴史を辿った年表などを収録する。目玉は年数の70にちなみ「菅の雑学(トリビア)70」「菅 人(スゲビト)70」「菅の魅力・未来70」「菅の風景70」を紹介する企画だ。「雑学」では菅の隠れた名所や雑学を、「菅 人」は菅ゆかりの人々の活動やまちとの関わりを、「魅力・未来」は地域の好きなところや未来へのメッセージなどを写真を添えて紹介する。「風景」では自然や風物、寺社など菅地区の四季折々を記した。
「楽しそうに、かつ、くだけすぎないものになるよう心がけた」と委員長を務めた真鍋るり子さん。「コロナ下で人が集まる機会がなく取材が進まなかったことも」と苦労をのぞかせながらも「菅のため皆さんが協力してくれ良いものができたと自負している。菅の魅力を再発見し『やっぱり住んで良かった』と思っていただけたら」と述べた。濃沼会長は「菅は他と比べ大きな町会。皆が協力して良いまちにしていこうと取り組んでくれることを期待している。記念誌がその一助となれば」と語った。
記念誌は6月11日(日)の式典で出席者に配る。今後は各区の図書館で閲覧できるようになる予定。